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社会科学のケース・スタディ 理論形成のための定性的手法
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2013/01/17 |
JAN | 9784326302147 |
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社会科学のケース・スタディ
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
社会科学でも統計的、数理的な研究手法がよく使われるようになったが、それでもプロセスを解明するのに事例研究が有効であるということを改めて認識させてくれた本。事例研究手法の長所と限界、間民主国家平和論の研究という実例、研究の段階として事例研究のデザイン、実施、発見から理論への含意の導...
社会科学でも統計的、数理的な研究手法がよく使われるようになったが、それでもプロセスを解明するのに事例研究が有効であるということを改めて認識させてくれた本。事例研究手法の長所と限界、間民主国家平和論の研究という実例、研究の段階として事例研究のデザイン、実施、発見から理論への含意の導出、科学哲学を踏まえたり、比較手法や整合性手法、プロセストレーシング、政策妥当性、さらに補章ではいくつもの研究デザインの実例の概要を紹介している。
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これまでに事例研究は授業の課題以外で、あまり用いてこなかった。課題を提出したとしても、見よう見まねの自己流なものであり、実務上の有効性はあるが、研究上の汎用性はなかった。この度意を決して、本書を手に取り読み進めている。 その理由は博論の指導がきっかきになっている。①質的研究(エ...
これまでに事例研究は授業の課題以外で、あまり用いてこなかった。課題を提出したとしても、見よう見まねの自己流なものであり、実務上の有効性はあるが、研究上の汎用性はなかった。この度意を決して、本書を手に取り読み進めている。 その理由は博論の指導がきっかきになっている。①質的研究(エスノグラフィーやM-GTA etc...)というより、事例研究を意識したほうがよい。②既存の資料で十分に確認した上で、インタビュー調査ではそれらを補強するくらいの感覚でどうだろうか、と指導された。これを受けてこの本を職場の図書館から借りてきたわけだが、方法論オタクにはなるつもりはないので、最低限の作法を了解するくらいに留めている。 早々に気が付いたこととしては、文字情報に独立変数と従属変数を設定して考察したり、わりと地味にミルの一致法・差異法で記述することから始めるということが大事だ、ということだった。しかも従属変数が1つではなく複数にばらけるのが事例分析のおもしろさのようだ。量的研究の場合は従属変数を変えていくつかのモデルを必要数示すことになるが、事例研究はわりとおなじ段落・文脈で語られる点で自由度がありそうだ。つまるところ、いずれの手法であっても、因果関係を説明することに変わりはないので、根本の要素はあまり変わらないのではないか、という印象を持った。今後実践で確認したい。林の数量化1-3類のデータセットを作るスタンスで、事例を集めて整理すれば、何か解釈できるだろうという感覚は持てた。その解釈のテクニックとして、本書の後半のガイドが役立つだろう。 私が取り入れる手法は、体系的重点比較法と呼ばれるもので、「研究者が研究目標に照らして一般的な質問をつくり、そうした質問を研究対象の各事例について問いながら標準化されたデータを収集することで、体系的比較と事例に発見を蓄積する」(p.79)文字通り体系的・重点的に考察したいときに活きる手法なのだろう。 事例研究のデザインは以下のように行われる(p.85)。 作業1―問題および研究目的を特定する ・理論検証的:理論の妥当性や領域条件を評価 作業2―研究戦略の作成:変数を特定する ・従属変数の分散を明確に記述することは 研究デザインにおいて決定的な重要性を持つ。 作業3―事例を選択する ・異なる事例を複数扱うか、似た事例を扱って 比較デザインするか ・しっかりと定義された研究の目的を達成するための 優れた研究戦略の核心的部分であるべき 作業4―変数の分散を記述する ・新たな理論の開発や既存の理論の評価・改良を 図る際の事例分析を有用にするうえで決定的 ・分析しようとする歴史的事例において 変数がどう分散しているかをよく知った後 のほうが、研究者はより賢明に分散を記述できる 可能性が高い 作業5―必要なデータ一般的質問を明確にする ・一般的質問は、用いる理論的枠組みや、 当該研究の目的を満たすために必要であろうデータ 研究者が意図する理論への貢献の種類などを反映 したものでなければならない 作業の統合 と、ここまでが大枠のデザインだが、その下部の事例内分析の統合として、諸理論があるという。類型理論に関心を持っている。そこでの「タイプは、それに属する事例の違いを最小限にとどめかつ異なるタイプの違いを最大化するようにデザインされるのが望ましい」(p.263)。しかしながら、「類型自体が独立変数と従属変数を因果関係でのかたちでつなぐこともない」「類型それ自体は理論にはならない」(p.264)と読者に示唆する。M2のときの論文執筆時に、類型自体は明確になったがその先の理論が示されていない、という指導を受けたが当時は全く意味がわからなかった。本書を読み今は指摘の意図がわかるようになった。が、理論創出には程遠い。
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<事例研究のデザイン> 1. 問題および研究目的を特定する(86) 2. 研究戦略の作成:変数を特定する(91) -仮説の明確化 -説明あるいは予測される従属変数(=結果)は、厳密には何なのか 3. 事例を選択する(96) 4. 変数の分散を記述する(98) 5. 必要なデータと一般的質問を明確にする(99) 6. 5つの研究デザイン作業の統合(101)
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