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日本語の宿命 なぜ日本人は社会科学を理解できないのか 光文社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2012/12/14 |
JAN | 9784334037208 |
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日本語の宿命
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
関心が高いテーマだったので、大変興味深く読みました。 文字を発明できなかった日本人は、漢字を輸入した際に、抽象語の殆どを漢語に任せてしまいました。当然、真に理解などできません。 日本語の二重の悲劇は、西洋の概念を翻訳する時に、同じく外来語の漢語に訳すしか方法がなかった事です。...
関心が高いテーマだったので、大変興味深く読みました。 文字を発明できなかった日本人は、漢字を輸入した際に、抽象語の殆どを漢語に任せてしまいました。当然、真に理解などできません。 日本語の二重の悲劇は、西洋の概念を翻訳する時に、同じく外来語の漢語に訳すしか方法がなかった事です。 民主主義など、「日本では中身の理解を伴わず、具体的な”やり方”すなわち形式や手続きだけが一人歩きするようになった」と本書は述べていますが、概念が理解できないから具体的な方法を知りたがるのか、もともと概念に興味が無い民族なのか。どっちなんでしょうね。
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西洋のシステムを移植するということと翻訳とは同時であり、その瞬間に誤解は始まっている。そして、私たちは本著者のように何度も何度も鏡を見てはselfreflectionを健気にも続けるのだ。漱石先生が胃痛とともに持ち帰ったコンプレックスは反芻され、「日本」の「近代」との居心地の悪い...
西洋のシステムを移植するということと翻訳とは同時であり、その瞬間に誤解は始まっている。そして、私たちは本著者のように何度も何度も鏡を見てはselfreflectionを健気にも続けるのだ。漱石先生が胃痛とともに持ち帰ったコンプレックスは反芻され、「日本」の「近代」との居心地の悪い同床異夢はやがて「宿命」として自覚されるということになる。このコンプレックスは丸山昌男などに典型的に見られるが、図式は今も変わっていないということだろう。反対に西欧人の方が、日本のシステムに新しい成熟の形を見るということが時折あるというのに。ともかく、西洋に「個人」「民主主義」「共和国」への「正しい」理解と「正しい」構築があるのだというのは、もう、ちょっと、いただけない文脈である。まあ、こうやって、いつもいつも、せこせこせこせこ鑑み、顧み、省みしているのが、「慎んで怠ることない」日本人の姿勢を表しているとも言える。
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惜しい。 着眼点は良く、取り上げる言葉も社会学者としての専門性と一般人の興味がちょうど重なる領域のものが選ばれていて、そこから日本人の思考の流れの癖のようなもの、そして議論の方向性のようなものに関する考察が提示されるものと期待した。 しかし、内容はほとんどが語義の解説に割かれ、備...
惜しい。 着眼点は良く、取り上げる言葉も社会学者としての専門性と一般人の興味がちょうど重なる領域のものが選ばれていて、そこから日本人の思考の流れの癖のようなもの、そして議論の方向性のようなものに関する考察が提示されるものと期待した。 しかし、内容はほとんどが語義の解説に割かれ、備忘録に集めたメモを集約しただけのものになった。 惜しい。特に「民主主義」のところを深堀りできていれば極めて有益な日本語論、日本人論に発展できただろうに。 著者が社会学者であるだけに残念。ここまで気づけていながら… 新書ではなく、単行本での大幅増補を求む。
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