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僕の死に方 エンディングダイアリー500日
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2012/11/26 |
JAN | 9784093965200 |
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私の本棚のフォロワーをしていただいている皆様はご承知かもしれませんが、私は今年の4月、父さんを亡くしました。 肺がんでした。 正直この本を読むのはちょっと辛かったです。 どこかで金子さんを父さんと置き換えてしまうところがあって…。 父さんは70代でしたが本格的に闘病を始めてからは...
私の本棚のフォロワーをしていただいている皆様はご承知かもしれませんが、私は今年の4月、父さんを亡くしました。 肺がんでした。 正直この本を読むのはちょっと辛かったです。 どこかで金子さんを父さんと置き換えてしまうところがあって…。 父さんは70代でしたが本格的に闘病を始めてからは、あっという間に旅立ってしまいました。 1番私が悔しいのが、一度肺の一部を切除して根治したと主治医に言われました。しかしながら、そのわずか3ヶ月後に再発の告知をされたことです。 遠く離れたところにいる私の弟も来て、家族4人で、その3ヶ月の間に牧場に行ったのが最期の思い出になってしまうなんて…。 この本を読んで肺炎の苦しさも改めて知りました。でも、父さんは最期まで苦しいとも痛いとも一切言葉にはしませんでした。 「金子さんも父さんも、まだ早すぎるよ!バカヤロウ!!」
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(2013/3/18) 2012年10月、「肺カルチノイド」という急性の難病により、 41才という若さで急逝した流通ジャーナリスト、金子哲雄さん。 舌っ足らずだけど、なんだか一生懸命お買い得を教えてくれるタレントだなーと、 ここ数年注目していた金子さん。 それが昨秋亡くなったと...
(2013/3/18) 2012年10月、「肺カルチノイド」という急性の難病により、 41才という若さで急逝した流通ジャーナリスト、金子哲雄さん。 舌っ足らずだけど、なんだか一生懸命お買い得を教えてくれるタレントだなーと、 ここ数年注目していた金子さん。 それが昨秋亡くなったというニュースを見たときはびっくりした。 どの金子さんだか最初わからなかったけれど、あの、舌っ足らずの金子さんだった。。 あの若さで。。なんで。。。 その闘病500日を綴ったのがこの本。 あまりテレビを見ないので彼の激やせは印象にないけれど、 病気と闘いながらも仕事を続けていたことが語られている。 死ぬ当日も原稿をチェックしていたと。 タイトルの「死に方」というのはどうもしっくりこない、 むしろいかに最期まで生きるか、だ。 余命ゼロ日と言われてから、仕事のこと、奥様のこと、友人のことを常に考え、 闘病の中でいかに相手が喜ぶか、その答えを一つ一つだし、行動していった金子さん。 本当に頭のいい方だったのだと思う。 あたまがいい、というのは、常に考えることだと、つくづく思う。 自分の墓、通夜葬式、感謝のキャラバン?、会葬礼状まできちんと用意して、、。 お通夜の仕出しまで、自分が美味しいと思ったものを選んでおくなんて。 ちょっとやり過ぎじゃないかとも思うけれど、この気配りは誰にも否定できない。 すばらしい。 そういう姿勢が仕事にも表れ、彼の話を見る人聴く人読む人が、皆得するように 常に考えていたんだろうなと思う。 感心することが先に立って、彼の必死の文章には泣けなかった。いや、むしろ淡々と描いていた。 あとがきの奥様の文章で泣けた。死ぬ当日まで仕事していたというのは奥様のあとがきにあった。 以前から私自身主張しているが、周りが死を恐れ、とにかく死なさないために無駄な治療をする。 患者はその治療にただ苦しみ、人間らしい生活が出来なくなる。 そんな中で寿命だけ伸ばして何の意味があるのか。 金子氏は、仕事の前は痛み止めの量もぎりぎりまで調整して、しっかりした頭で仕事ができるようにしていたという。 これが生きるということだ。死なないことに意味があるのではないのだ。 それでも金子さんは奥様に世話になることを非常に申し訳なく思っていたという。 在宅での闘病。こういう相手なら、そのために仕事を辞めたという奥様も本望だったのではないか。 平野啓一郎ではないが、その相手との分人を死なせたくないだけのために、その相手自身の死を先延ばししようとするのが 現代の多くの人の考えだろう。それはわかる。子にとって、親のない分人としての自分は経験したことがない。 先延ばしにできるなら先延ばししたい。 しかしそのために、親の尊厳を奪っていいものか。死なないことでなく、生きることが大事なのだ。 寝たきりでチューブにつながって胃ろうして生きるなど、生きるとは言わない。 そこのところまで考えさせる、素晴らしい本だった。 第1章 流通ジャーナリストと名乗って(数学の勉強はやめる―高2の決断 石の上には1年でいい―腰かけ会社員生活 ほか) 第2章 昼も夜も時間が足りない(一致した「嫌い」―妻が最初の視聴者 女性週刊誌からテレビへ―競争相手の少ない世界 ほか) 第3章 発病。あふれてしまう涙(9センチの腫瘍―病院で門前払い 「咳、おつらかったでしょう」―仕事と治療と ほか) 第4章 最後の仕事は死の準備(長びく肺炎―最後のラジオ出演 東京タワーの足下に―葬儀の準備 ほか)
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命あるもの、必ず死は訪れます。 あらゆる価値観、定義が益々不透明になっている現代においても、(また、未来永劫)これだけは普遍性を保っていると言えるでしょう。 だからこそ我々は懸命に生きることが出来るし、人生の喜怒哀楽を味わえるのだと思います。 本書『僕の死に方』の著者である「金...
命あるもの、必ず死は訪れます。 あらゆる価値観、定義が益々不透明になっている現代においても、(また、未来永劫)これだけは普遍性を保っていると言えるでしょう。 だからこそ我々は懸命に生きることが出来るし、人生の喜怒哀楽を味わえるのだと思います。 本書『僕の死に方』の著者である「金子哲雄」さんのことは、テレビで拝見して、今までに見たことのないようなジャーナリストだなと思っていましたが、41歳の若さで亡くなられていたのは知りませんでした。 本書を読もうと思ったのは、ブクログの感想欄を拝見したのが切っ掛けです。新刊で購入できなかったので、ブックオフで手に入れました。 さて、本書の内容ですが、金子さんの生き方に対する矜持を最期まで貫いたことに、何よりも感服いたしました。 その生き方の矜持には、奥様をはじめ自分が愛する人々、公私共にお世話になった方々への感謝を忘れない、迷惑を掛けないという点をあの世に逝った後のことまで考えて行動されたということも含まれています。 私にもいつか必ず訪れるのですが、なかなか出来る事ではありませんね。 本書には、いくつもの紹介したい場面・文章がありますが、最も心を振るわせられたのは、奥様の「あとがき」に出てくる金子さんの臨終の場面・文章です。 この文章は、いわゆる並みの作家では書けないのではと思うほどでした。 あの世に向かっているんだな。 そのことがはっきりとわかりました。 ・・・ そのうちに、いつものような寝息に近い状態になりました。静かな静かな寝息です。すーっと吸っては止まる。すーっと吐いては止まる。その繰り返しです。 そのリズムが、だんだんとゆっくりになり、そして止まりました。 最後の呼吸が止まった瞬間に、金子の体が物体になったのがわかりました。 金子の体はここにあるけれど、でも、金子がここにはいないことは、よくわかりました。 「ありがとう。お疲れさま」 最後に、(金子さんが眠る)東京タワーに立ち寄る機会がありましたら、稀代の流通ジャーナリストの在りし日の姿と本書のことを思い出し、手を合わせたいと思います。
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