ホラ」「カラカう」「たとえるよく言うんだ。お年寄りには三つの『かける』が大事だ、って。笑って話しかける、肩に手をかける、気にかけるババアはいいの、ほっといても。外でもすぐ友達出来るし。ジジイは、定年になったら、家でジャージ着て、モソッとして。・・・もっと外に出ろよ」下町のガキは、だいたいがビンボーで、親は地位も財産も持っていなかった。それでも、よりいいものを食べたり、いい服を着たりしたければ、カネ持ちに好かれるしかなかった、とマムちゃんは振り返る。こういうところはけっこう、リアリストなのだ。じゃ、どうしたら好かれるかといえば、「こいつはなかなかカワイイ」と思わせて「かまって」もらえるようになるしかなかった。だから、どのガキも、人懐っこくて、話も面白く、シャレッけがあったという。「オジサン、大工か。どうりでカンナっ屑みたいな顔してるよ」てなことを、アドリブでいうくらいの腕は、持っていたのだ。だからマムちゃんも、人にかまってもらいたくてわざと道化役を演じていた、太宰治の『人間失格』の主人公の気持ちが、何となくわかるとか。もっとも、そこに卑屈な匂いがあってはいけない、とマムちゃんは言う。オヤジやオフクロはよく言ってたよ。病気の人を見たら、『あの人はお前の代りに病気になった。お前の不幸を代りに背負ってくれてるんだと思え』って」この番組はオレじゃなきゃ出来ない。木村拓哉じゃできない」「41日間、腸閉そくで入院したよ。世界中の腹の痛さをオレに集めたような痛さ。それでラジオは代りに木村拓哉に頼もうとしたら、ムリなんで小遊三に頼んだ」結局、好かれも嫌われもしないどっちでもいいタレント、というのが一番マズくて、嫌われるようが好かれようが、その人だけの、得難いキャラクターをもつかどうかが大事なのだだけいえば、入院とは社会を離れること。すると、自分が社会でどれほどの地位があり、どんな友達がいるか、よくわかる。また落ち着いて本を読んだり、ものを考える時間が出来るので、自分を磨ける。さらには、我を捨てて、素直な患者になればなるほど、周囲も「この人は治そう」と力を尽くしてくれる。「どうせしばらくは出られないんだから、チャーミングな患者になって、お医者さんや看護師さんに好きになってもらうしかないよ」マ

Posted by ブクログ

すべてのレビューを見る

元気になる毒蝮三太夫語録

商品詳細

商品レビュー

関連商品

最近チェックした商品