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哲学の起源
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/11/19 |
JAN | 9784000240406 |
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商品レビュー
4.1
9件のお客様レビュー
U2 本書によれば、アテネ的“民主主義”がせいぜいデモクラシー(多数支配)にすぎなかったのに対し、イオニアでは、柄谷がよく言う交換様式Aの高次的回復、すなわち交換様式D(自由と平和の両立)がイソノミア(無支配)としてすでに実現されていたという。イオニアのポリスは出自を異にする植...
U2 本書によれば、アテネ的“民主主義”がせいぜいデモクラシー(多数支配)にすぎなかったのに対し、イオニアでは、柄谷がよく言う交換様式Aの高次的回復、すなわち交換様式D(自由と平和の両立)がイソノミア(無支配)としてすでに実現されていたという。イオニアのポリスは出自を異にする植民者による社会契約のもとにあったからだ。いっぽう氏族的伝統の軛を逃れ得なかったアテネのポリスでは階級が分化しており、多くの者が債務奴隷へ転落し、技術(者)への蔑視も甚しかった。 自然哲学者がアルケーの探究とかいうどうでもいい思弁に汲々としていたのに対し、ソクラテスがはじめて哲学を真善美といった人間にとって本質的なテーマを問う営みに転換したのだ、というのが一般に流布する哲学史観だろうが、柄谷の見方はまったく異なる。自然哲学はイオニアにおけるイソノミア崩壊の危機に際し、その回復を志向する流れから出てきた。自然哲学者たちは表面的な人為を自明視せず、コスモポリタンとして、フィシス、つまり自然(法)の次元からノモスを捉えようとしていたのであり、その意味では自然哲学は立派な社会哲学であった。 ソクラテスについても新たな評価が与えられる。彼は自分が偶然生まれたポリスに殉じたのではない。特定のポリスにあらかじめ内属する“ナショナリスト”としてではなく、コスモポリタンな個人として、自らポリスを選び取ったのである。彼はそれまでの哲学のありかたを変更したどころか、むしろイオニア的精神を継承し、実践において徹底化しようとした人であった。
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哲学がなんたるかが分からないまま哲学の起源を読むという暴挙としか言いようのない本のチョイス(-"-;) しかも、人の名前を覚えるのが特に不得意でそれが外人の名前であった場合は致命的なのに出てくるのはそういった著名人の名前だけ(*_*) かろうじて学生時代かテレビかで聞き覚えのあったピタゴラスやアリストテレス、ソクラテス、ヒポクラテス、プラトンなどが残ったぐらい。 結局哲学とはと言う部分では理解を出来ないまま、色々な人々が色々な論理で積み上げていった政治?世の中の納め方、民主主義、人の思いについての理解の仕方のような物の法則を少し思い当たったぐらい。 う~ん哲学ってまだまだ分からない(..;)
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「トランスクリティーク」「世界史の構造」とどうしても読み通すことができなかった。本書は、文字数的にも何とか読み通すことができた。もちろん、イコール内容がどんどん頭に入るということではないのだけれど。ソクラテス以前、イオニア地方のイソノミア(無支配)に焦点が合わせられている。そこに...
「トランスクリティーク」「世界史の構造」とどうしても読み通すことができなかった。本書は、文字数的にも何とか読み通すことができた。もちろん、イコール内容がどんどん頭に入るということではないのだけれど。ソクラテス以前、イオニア地方のイソノミア(無支配)に焦点が合わせられている。そこには自由でありかつ平等であるという理想の世界がある。いま現在に活かすことのできる何かがそこにあると想像できる。そういえば、高校時代、倫理社会の授業ではソクラテス以前の哲学になぜか時間がさかれていた。当時、庭田茂吉先生には何らかの意図があったのだろうか。atプラスの柄谷さんと國分さんの対談も読んでいたので、単独で読むよりかは理解が少し進んだと思う。こうして、次にはソクラテスについて読まなければいけないと思った。すると、それを知っていたかのように、半世紀以上も前に著された岩波新書の「ソクラテス」(田中美知太郎著)が本棚にあった。偶然にも、図書館のリサイクル市でもらっていた。プラトンの著書を読む自信はないので、これで満足することにしよう。
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