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最初の人間 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2012/10/30 |
| JAN | 9784102114117 |
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最初の人間
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商品レビュー
3.9
12件のお客様レビュー
The First Man Albert Camus 1994 (1960) 最初の人間 亡くなったカミュのカバンにあった未完成の原稿。自伝的で、ありきたりな言い方だけど、本当に感動する。特に先生の章。何がなくても愛情がある。未完成という完全。愛だろ、愛 全文はブログで ww...
The First Man Albert Camus 1994 (1960) 最初の人間 亡くなったカミュのカバンにあった未完成の原稿。自伝的で、ありきたりな言い方だけど、本当に感動する。特に先生の章。何がなくても愛情がある。未完成という完全。愛だろ、愛 全文はブログで www.akapannotes.com (英語で読了)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
未完に終わったがゆえに自伝の色彩が濃くなったカミュの小説。戦死した父、やさしいが、カミュの教育を自分の母に任せる聾唖で文盲の母、独裁的に体罰を与え、カミュに学問を諦めさせて働かせようとする祖母、そして父親代わりとなった聾唖の叔父などが登場する。父がどういう人間だったか、どのように生きたのかを明らかにするのは不可能だと悟ったとき、カミュは自分は最初の人間であると確信する。つまり、カミュは両親から今日で言う経済資本も文化資本も社会関係資本も相続できずに独力で作家人生を始めなくてはならなかったからである。未完の書につき、星三つ。
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最初の人間というものが、時間的な最初であると同時に、わたしがわたしであるところ、何かがある、永井先生のことばを借りれば、「開闢」というものになるのだと思う。 カミュ自らの自伝的小説といわれるものであるが、それ以上に、反抗的人間、不条理を不条理と知り、それでも生きるこのわたしが一体...
最初の人間というものが、時間的な最初であると同時に、わたしがわたしであるところ、何かがある、永井先生のことばを借りれば、「開闢」というものになるのだと思う。 カミュ自らの自伝的小説といわれるものであるが、それ以上に、反抗的人間、不条理を不条理と知り、それでも生きるこのわたしが一体どこで起こるのか、その瞬間を探しているような感じがする。 開闢は自分でしかないわけだから、それが幼少期や学生時代という時間をたどる思い出すという形式でしかできない。過去と現代、親と子の間を行き来しながら、時間と空間から徐々に離れて何かが生まれる。ことばとは常にこうして思い出されるものである。開闢の神話がカミュから語られるとすればこういう物語にならざるを得ないのだ。 カミュが書き残した未完の小説であるが、果たして彼が事故で死ななかったとして、書ききることはできたのだろうか。世界と開闢と終焉は同じものの両面である。いずれにしても、ことばの尽きる所でしか語ることはできなかったと思う。
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