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「尖閣問題」とは何か 岩波現代文庫 学術273
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/11/19 |
JAN | 9784006002732 |
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「尖閣問題」とは何か
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商品レビュー
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12件のお客様レビュー
25年程前、助教授として「比較占領史」を講じておられた頃、豊下氏の講義を聞かせて頂いた。ベルリンの壁が崩壊し、昭和とともに冷戦が終わりを告げようとしていた。まさに歴史の転換点であった。高坂教授など保守派の先生方の著作に親しんでいた当時大学三年生の評者には、氏の主張に共感できないと...
25年程前、助教授として「比較占領史」を講じておられた頃、豊下氏の講義を聞かせて頂いた。ベルリンの壁が崩壊し、昭和とともに冷戦が終わりを告げようとしていた。まさに歴史の転換点であった。高坂教授など保守派の先生方の著作に親しんでいた当時大学三年生の評者には、氏の主張に共感できないところも多かったが、立場の違いを越えて、説得力のあるその論理展開に毎回新鮮な知的刺激を与えられた。氏はその後教授昇進を待たずして保守派の政治学者が主流を占める母校を去った。四半世紀を経た今、本書を読んで、ようやく時代が氏に追い付いたという感慨を禁じ得ない。 尖閣問題を扱ってはいるが、本書を貫くのは戦後日本外交の基軸であり続けた対米追従路線に対する根底的批判である。それは、日中間に領土問題の火種を残し、米軍のプレゼンスを正当化するという、米国の「オフショアバランシング」戦略を直視することを回避してきた親米保守派の急所を鋭く射抜くものだ。最大の同盟国米国にとって日本はコマの一つに過ぎないという、日本外交の危うさは冷戦期とポスト冷戦期を通じた圧倒的な米国の「力」の前にそれほど表面化してこなかったが、米国の衰えが誰の目にも明らかとなりつつある今、急速にその矛盾を露呈し始めた。 もちろん本書においても著者の主張には到底同意し難い点はいくつもある。竹島の放棄は論外であるし、中国のミサイル攻撃から沖縄を守ることが難しいからと言って、沖縄が「生き残る」ために、余りに身勝手かつ近視眼的なその「自治体外交」を持ち上げるにとどまらず、軍事的な防衛努力を事実上放棄し、「国境をこえて多くの関係者が・・・議論を交わし、交流を深め」ることによる「信頼醸成」に期待するなど、著者自身でさえ「荒唐無稽」と自覚するような、かつての非武装中立論さながらの展望を平然と語るのは理解に苦しむ。従軍慰安婦や靖国などの歴史認識問題についても、政権への瑣末な揚げ足取りに終始し、ことの本質に踏み込もうとしないのはいただけない。 しかし本書の最大のテーマである対米関係について言えば、現状認識としては著者の主張にほぼ全面的に同意する。二島返還論を切札とした対露協調路線も然りであり、それは安倍政権の本音とも大きな隔たりはないはずだ。にもかかわらず「自己目的」ではない「手段」としての対米基軸外交はなおその有効性を失っていないのではなかろうか。豊下氏もそれを否定はしてないように見える。外交というのは二枚腰が肝要である。互いに相手の腹の底を見透かしながら、時には釘を刺しつつも、そこは「敢えて」見て見ぬ振りをして、適度な距離を保って利用し合う、それが健全な「友好」の姿というものだ。「戦後レジームからの脱却」とは本来そのことであろう。
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珍しく赤線いれながら読んだ。世界にはいろんな矛盾があるなー、って漠然と思ったけど、今となっては記憶もおぼろげ。とりあえずどの国も、自分の国が一番なんだ。当たり前か。日本はもう少し我を通してほしい。
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尖閣を中心に懸案の領土問題を、双方の言い分を的確にまとめ、歴史的経緯や地図も載せて読みやすい。いずれの領土問題にも米国が影を落とし、解決させないことで米軍のプレゼンスを高めています。大国政治の非情さはネオリアリズムの言う通りですね。領土問題は安全保障問題でもあります。オフショアコ...
尖閣を中心に懸案の領土問題を、双方の言い分を的確にまとめ、歴史的経緯や地図も載せて読みやすい。いずれの領土問題にも米国が影を落とし、解決させないことで米軍のプレゼンスを高めています。大国政治の非情さはネオリアリズムの言う通りですね。領土問題は安全保障問題でもあります。オフショアコントロール戦略をとる米国、G2を目指す中国の狭間で、生き抜かなければならない日本人なら必修の書籍でしょう。第6章を書くなら別の機会でしょう。
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