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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2012/10/12 |
JAN | 9784532171155 |
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商品レビュー
3.6
82件のお客様レビュー
序盤を読み始めていた時点では、正直、あまり好きになれる小説ではないような印象を抱きました。 何より主人公=空也のキャラクタ造形に違和感を憶えてしまって。 如何にも女性作家が創造した男性キャラというか、いくらなんでもこんな男いないだろ、という感じ。 酔っぱらうと女言葉になるってのが...
序盤を読み始めていた時点では、正直、あまり好きになれる小説ではないような印象を抱きました。 何より主人公=空也のキャラクタ造形に違和感を憶えてしまって。 如何にも女性作家が創造した男性キャラというか、いくらなんでもこんな男いないだろ、という感じ。 酔っぱらうと女言葉になるってのが全く持って意味不明。 ドラマ性も薄くて、淡々と展開していって、ワルキャラ作りと経歴詐称の件りも、何だか亀田兄弟を安易にモデルにしてるようで心踊らず… ところが不思議なもんで、読み進めていくうちにジワジワーっとくるんですよね。 空也がボクシングの世界に馴染んでいく位相が読んでいるこちらがらにもシンクロしてくるというか。 そうなってくるとこの淡々とした時系列の展開が、なんだか現実感を生む。 しかもそれが出版社の人事異動の周期で切り取られたりするからなお一層。 才能ある奴ない奴、精神的にタフな奴弱い奴、その辺の人間模様もまた現実感をじんわり滲み出す。 なんなんだろう。 やっぱりボクシングって素材が独特の現実感を呼び込むんだろうか。 殴り殴られるというプリミティブな営みが。 子供の頃『がんばれ元気』を読んだときの、踏み込んではいけない領域に触れたような、ある意味隠微な感覚が呼び戻されたような気がしました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
数年前に読んだ本。たしかボクシング雑誌の担当になったのを機会にボクシングジムに通うようになった編集者目線で、書かれている。ボクシングには興味はなく、試合もテレビでたまに見る程度。でも、この編集者と同じく、どんどん引き込まれていく。角田光代とボクシングは結び付かなかったが、ジムに通う知り合いにもおすすめした。ラスト、せつない。
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角田光代、驚きのボクシング作品。意表を突かれまくりです(´⊙ω⊙`) 主人公はヒョロヒョロのへっぽこ雑誌編集員。ボクシングなんて全く興味がなかったのに、どんどん引き込まれてゆく。 彼と一緒に、読んでいるこちらもどんどん引き込まれてゆく。私だってボクシングなんて全く興味ない。角田...
角田光代、驚きのボクシング作品。意表を突かれまくりです(´⊙ω⊙`) 主人公はヒョロヒョロのへっぽこ雑誌編集員。ボクシングなんて全く興味がなかったのに、どんどん引き込まれてゆく。 彼と一緒に、読んでいるこちらもどんどん引き込まれてゆく。私だってボクシングなんて全く興味ない。角田作品だから読んだのだ。 どんどん強くなっていくプロボクサー・立花。彼の悪タレぶりが某兄弟ボクサーにダブる。うーん 彼らももしかして演じてるのかもしれないね(笑) 主人公は結局、別の部署に異動になって、ボクシングへの熱も失ってゆく。こちらも同じように、読み終えたらボクシングへの興味はまた薄れる。 でも、こんな世界があるのだ、ということに気づけたのはこの本のおかげだ。
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