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日中関係史 1972-2012(3) 社会・文化
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
発売年月日 | 2012/10/03 |
JAN | 9784130230636 |
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日中関係史 1972-2012(3)
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園田茂人編『日中関係史 1972-2012 III 社会・文化』東京大学出版会、読了。国交正常化40年の歩みを多角的に分析するシリーズの文化編(1巻が政治、2巻が経済)。本書は、パンダの表象や留学生交流史、スポーツ交歓や映像等々から、日中相互のイメージの変化を追跡する。 玉腰辰巳「歓迎、中野良子!(一九八四年) -映画による相互イメージの変転」が興味深かった。映画を材料に「日本人は中国をどのように見てきたか」を振り返る。※目次は東京大学出版会のサイト参照 http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-023063-6.html 概観すれば、七〇年代は、香港映画と日本人自ら創作した作品、80年代は、中国でロケした日本映画やアメリカ映画で中国を表象。90年代は多様化(中には相互に傷付けあう作品も)、00年代は、中国映画の商業化と韓国を加えた広がりがその特徴 映画における表象はナショナルからトランスナショナルへの流れ--。しかし「交流が増えれば理解が促進され交換が生まれるという楽観的な前提は、日中間では成り立っていない」と結んでいる。韓国との対比が象徴的。 「日中の四〇年にあり日韓の一〇年にないものは、国民的歴史観から日本を断罪する作品」。これは意外だった。日韓併合や植民地支配に触れる作品はあるが、糾弾する姿勢ではないとのこと。韓国へ親しみを感じる割合は一〇年で上昇したのも対照的。 「一見したところトランスナショナルな状況が展開されかけているかに見える現在においても、なおナショナルなくびきを負っている」のが現状。映画はナショナルアイデンティティを示すものだから。私見ながら、加えて日本人の姿勢や歴史認識に問題があることはいうまでもない。
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