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レッドアローとスターハウス もうひとつの戦後思想史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/09/28 |
JAN | 9784103328414 |
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レッドアローとスターハウス
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レッドアローとスターハウス
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商品レビュー
3.8
19件のお客様レビュー
新所沢で育った身として、知らなかったことが沢山あった。元々は北所沢だった、駅が初の橋上構造だった、等。米軍の敷地だったり、航空管制塔がある為に、住んでいた時はソ連の核ミサイルの標的になっていると本気で信じていた。さらに防衛医大もあって国の重要な場所だという自負もあった。ライオンズ...
新所沢で育った身として、知らなかったことが沢山あった。元々は北所沢だった、駅が初の橋上構造だった、等。米軍の敷地だったり、航空管制塔がある為に、住んでいた時はソ連の核ミサイルの標的になっていると本気で信じていた。さらに防衛医大もあって国の重要な場所だという自負もあった。ライオンズが誕生した時の興奮は今でも覚えている。 本書は、そんな新所沢の象徴だった駅前の団地の歴史の一端に触れた貴重な記録だ。 実はこの地を離れてから、既に育った年数以上が経った。今では団地も含め街並みもすっかり変わってしまった。さらにこれも誕生から知っていたパルコ撤退のニュースを聞くにつけ、自分が知る場所じゃなくなっていく寂しさも感じていたので、本書は自分の原点を思い出させてくれた、大変有意義なものだった。
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我が国の高度経済成長期に、親米反共主義の堤康次郎の意思に反して、西武鉄道沿線で開発された団地を中心にソ連的住宅と共産主義が台頭していく様をあぶり出していく本書。スターハウスという建物の斬新さはその後は姿を消し、画一的な4~5階建ての集合住宅での公団住宅が造成され、そこには中間階級...
我が国の高度経済成長期に、親米反共主義の堤康次郎の意思に反して、西武鉄道沿線で開発された団地を中心にソ連的住宅と共産主義が台頭していく様をあぶり出していく本書。スターハウスという建物の斬新さはその後は姿を消し、画一的な4~5階建ての集合住宅での公団住宅が造成され、そこには中間階級が入居したことにより、公の住民福祉が満足されない問題を顕在化させることになったことが、よく理解できた。もしかしたら日本人は、江戸の昔から社会主義的思想から抜け出せなかったのかも知れない。
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戦後西武線沿線に作られた団地群と、そこから生まれた政治活動や沿線カルチャー、気風を西武グループの歴史と絡めて考察。 東京育ちの私には、西武と東急の開発ポリシーの違いや、沿線住民の気風の違いなど興味深かった。 何よりも衝撃的だったのは、自分が子供時代に育った公団団地と、ソビエト...
戦後西武線沿線に作られた団地群と、そこから生まれた政治活動や沿線カルチャー、気風を西武グループの歴史と絡めて考察。 東京育ちの私には、西武と東急の開発ポリシーの違いや、沿線住民の気風の違いなど興味深かった。 何よりも衝撃的だったのは、自分が子供時代に育った公団団地と、ソビエトの共同住宅が激似だったという、著者自らの体験記だ。 西武の総裁は極めて天皇、自民、米国礼賛主義者だったのに、その沿線や団地では共産党支持住民基盤が形成され、赤旗祭りや共産系自治会活動がさかんに行われたという。その源泉は、完全に均質な住宅何千棟に世代、階層的にも同質な住民たちが地縁ゼロで集住するという、団地の人口空間にあったのではと。 コミューンとまで呼ばれる集団を形成した西武線沿線団地群だが、それ以前には結核療養所が何十とやはり共産主義コミューンを形成していたという。 しかも開通した急行列車はロシアのそれと同名の「赤い矢」号。なんか出来すぎている。 平成が令和となって昭和がさらに遠くなった今、歴史書として昭和を辿っておくのは良いことだと思う。 特に、ピークアウトした昭和と氷河な平成しか覚えてない私たち世代にとっては、戦後の復興、高度成長の熱かった昭和の時代の余熱を読み返すことは、大事かもしれない。
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