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小説フランス革命(8) 共和政の樹立
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小説フランス革命(8) 共和政の樹立

佐藤賢一【著】

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小説フランス革命(8) 共和政の樹立

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2012/09/26
JAN 9784087714777

小説フランス革命(8)

¥660

商品レビュー

3.9

12件のお客様レビュー

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2021/02/08

 ジロンド派とジャコバン派が争いを繰り広げているなかで、ついにこの巻の最後でルイ16世がギロチン台にかけられる。フランス革命のギロチン台というとマリーアントワネットのイメージが強かったが、ルイ16世が次第にその運命を受け入れてゆく、自分のことを見直してゆくシーンが印象的だった。こ...

 ジロンド派とジャコバン派が争いを繰り広げているなかで、ついにこの巻の最後でルイ16世がギロチン台にかけられる。フランス革命のギロチン台というとマリーアントワネットのイメージが強かったが、ルイ16世が次第にその運命を受け入れてゆく、自分のことを見直してゆくシーンが印象的だった。この小説を通じてルイ16世の存在感は大きい。

Posted by ブクログ

2018/04/29

ルイ16世が処刑されてしまった…。5巻「王の逃亡」の感想でルイのこと中二ってこき下ろしたけど、ここまで革命側と対峙し、裏工作も使って、逃げずに無気力にならずによくやったと思う。戦争やインフレ、飢え、格差など、いろんな要素がカチカチとはまっていき、王の処刑は必然の流れになってしまっ...

ルイ16世が処刑されてしまった…。5巻「王の逃亡」の感想でルイのこと中二ってこき下ろしたけど、ここまで革命側と対峙し、裏工作も使って、逃げずに無気力にならずによくやったと思う。戦争やインフレ、飢え、格差など、いろんな要素がカチカチとはまっていき、王の処刑は必然の流れになってしまった。転がり始めてしまった歴史の恐ろしい動きに、ミラボーが死んだ4巻「議会の迷走」と同じくらいの衝撃を受け、読み終わった後、しばらく力が入らなかった。 1792年8月10日の蜂起により国王一家は捕らえられ、議会も停止。新たに普通選挙が行われ、国民公会が開かれる。ブルジョワ以外も議員として選ばれる国民公会はこれまでより過激になり、王政が廃止され共和政が樹立、ルイは裁判にかけられ、1793年1月21日処刑される。 さまざまな要素がはまったのはしかし偶然ではない、人々の、雲のように形がないけれどうねるような思いを、先に立っておこなって見せる人、言葉として形にすることができた人がいたから。ダントン、デムーラン、ロベスピエール。ここにきてようやく3人が超重要な役割を果たすのだが、それが決して1つの思いではなかったのが悲しい。いや最終的に見ているところは同じなのかもしれないけれど、程度感や方策は必ずしも一致していない。そしてそれはそのまま溝になっていく。 前の巻から登場したロラン夫人がここでは素晴らしい観察者として読者の目の代わりになってくれている。もちろん彼女こそがジロンド派のさまざまな施策立案者であり、当事者そのものだが、表立って動けない(女だから)こともあって、傍観者の役割も果たしている。彼女だけがロベスピエールの恐ろしさをわかっていた(直感していた?)ようで、ジロンド派のほかのメンバーが見えてないところまで見えている。 ダントンは田中角栄みたいな自民党の首領みたいな人物。パワーバランスの中で生き抜くのが上手いし、下手してもしぶとく生き延びる。こういうの政治家っていうんだろう。デムーランが弱さと優しさ正義感と愚かしさをあわせ持ち、いちばん共感できる。いちばんまともだが新聞記者はそういう部分がないと。ロベスピエールのすごさをいちばん言い表しているのはここ→「行動なら自分たちでもできる。できないのは、その正しさを言葉に置き換えることだ。ロベスピエールは、これまでも言葉をくれた。」そうなのだ、行動するダントンやデムーランよりもすごいのはそこなのだ。虐殺行為が正しいと、裏付けをしてくれる。民衆が熱狂する理由がわかって言葉ってなんて恐ろしいものだろうと身震いしてしまった。 力を持った民衆はやはり怖い。狂ってしまったパリの凄惨な様子とでたらめな判決。人を殺して少しは気が咎めるだろうに、「それで良い」と認める言葉により人々の行為は肯定される。言葉により先導されるのはポピュリズムではないだろうか。サン=ジュストの「国王は敵だ」という演説もそう。こんな恐ろしいことにならないためには人の言葉に頼るのではなく、 自分の言葉を持つこと(自分で考えること)だと強く思った。 ルイは王政の象徴として死んでいった。「人は人を所有するという考えは間違いである」という事実を明らかにするための生贄だった。ギロチンにかけられた一瞬の刹那、アントワネットを思いながら、彼女が自分の所有物ではないこと、フランス国民は自分のものではないこと、人間が人間を所有することはできないということに気づく。頭ではわかっていても実感できていなかった、ただ愛すればよかったのだということに最後の最後に気づく。彼が家族を思い、家族の無事を願って早く裁判を終わらせて犠牲になろうと考えたことに涙が出る。だって結局家族は救われなかったのだから。

Posted by ブクログ

2016/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 ジロンド派が自分たちの政権を守る為に王を温存し、共和制の樹立を阻止するのに対抗して、ダントンは、サン・キュロット達と共に蜂起する。  そして、今度は蜂起を成功させ、ルイ16世一家をタンプル塔に押し込めることに成功する。 しかし、ジロンド派の勢力は強く中立を望む者も多くて、王制を完全に廃止する為の、ルイ16世の処刑は難航する。 ロベスピエールが万策尽きたかの時に、登場したのが、美貌のサン・ジェスト。 彼の「王であったこと自体が罪である。」という演説によって、形勢は変わり、ついにルイ16世の処刑が決定する。  それまでの処刑方法があまりに残酷だったので、ギロチンが発明された。という話は知っていましたが、撲殺だとかはあまりにひどすぎて信じられませんでした。 又、自分を処刑することになるギロチンの発明に、ルイ16世が本当に手を貸していたのか?これは大いに疑問に思いました。

Posted by ブクログ

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