くくりひめ

姫野春【著】

• 販売会社／発売会社: 双葉社
• 発売年月日: 2012/09/20
• JAN: 9784575237856

商品レビュー

2017/03/15

普通に携帯小説にありがちな話。
スイーツ（笑）小説。
神話や伝承を基にした話ではなく、神話や伝承っぽい雰囲気で読ませるタイプの小説。
同じ読み方の名前や、似たような漢字の名前が多いし、双子の数も多くて頭の中で「お前誰だよ？」状態だった。
話も都合がよすぎる。
主人公がピンチの時にナイスタイミングで助けに来る友達、兄を殺されたのに命を助けられたからと主人公に味方する友人、神主に対する微妙な恋心…。
突っ込みどころ満載。
表紙に惹かれて読んだが、詐欺だとしか思えない。
表紙に罪はないのだが…。
それと双子ってそんな神秘的でミステリアスなイメージあるんですかね？
後、異様に鍋の話が多くて、本編よりも鍋の紹介の方が力が入っているように感じた。
鍋小説として読むという方法もあったかもしれない。

2012/09/20

「王様ゲーム」というヒット作を生み出した、小説・コミック投稿コミュニティ『E★エブリスタ』が、メディアを巻き込んで大々的に開催した「電子書籍大賞」の大賞を受賞したのがこの小説。

「それなりに面白いし、そこそこ楽しめるけど、やっぱりケータイ小説」
というのが、読んでみての感想です。
小説版、ネット版どちらもざっくりと読んでみましたが、「新感覚ホラー」というほどの衝撃はありません。
小説やコミックに読み慣れている人ならば、中盤まで読めばラストが
わかってしまうからです。
それなりに面白くはありますが、残念ながら一般受けはしない小説だと
思います。
ケータイ小説を意識したのか、一人称書きにこだわるあまり、主人公が
完全な傍観者になっている部分が多く、主人公以外の心理描写が疎かに
なってます。プロならば、三人称でこの話を書き、主人公以外の人物にも
焦点を当てることで、物語に深みを出しただろうと思うだけに、まず小説の
書き方そのものが残念です。
作者自身も一人称で書くことに限界を感じたのでしょう、ネット版では
唐突に3人称の部分が入り込みます。
（書籍版ではさすがにそれは止めたようですが）
サイトのコメントには賞賛に混じって「小説というより、マンガみたい」
というのがいくつかありましたが、それは一人称書きに拘っているために
小説らしい深みがないからと思われます。

物語自体は王道なので新鮮さはありませんが、妄想系のネット小説が
多い中では、きちんとした物語にしている点は好感が持てます。
「王様ゲーム」と違って、ちゃんと完結させてますから。
というわけで、今後も期待して★3つ。

E★エブリスタは今後もどんどん本を出版していくらしいですが、
「ケータイ小説」の域を超えられる小説が出るかどうか？は
こちらのシステム上の理由で難しいと思います。