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二つの「競争」 競争観をめぐる現代経済思想 講談社現代新書
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二つの「競争」 競争観をめぐる現代経済思想 講談社現代新書

井上義朗【著】

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二つの「競争」 競争観をめぐる現代経済思想 講談社現代新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2012/09/15
JAN 9784062881746

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商品レビュー

3

4件のお客様レビュー

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2013/04/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

コンペティションは、負けないようにする競争観であるのにたいし、エミュレーションは、勝とうとする競争観である。負けないようにする競争観には、敗北によって自分自身を見つめなおし、競争の過程で見失っていたかもしれない自分自身、自己への関心を取り戻させる機能が含まれている。この競争観は、自分自身を見つめ直す契機として競争を捉えている。勝とうとする競争観は、勝利を得るための工夫・技術の思考を導くので、ひとつ誤れば、勝利を渇望するあまり、自分本来の領分を見失い、自己への配慮と関心を置き去りにしてしまうかもしれません。

Posted by ブクログ

2012/12/21

競争を巡る議論の錯綜の原因を、競争における「エミュレーション」と「コンペティション」の二側面の混同と捉え、アダム・スミスやその思想的背景となっているギリシア古典哲学の考えを踏まえて分析していく。説明が分かりやすく、参考文献も充実した良い新書。

Posted by ブクログ

2012/12/08

最近、評判が悪いという「競争」について、完全競争論の検討、アダム・スミスの再読、古代ギリシャ哲学での議論等をふまえて検討している。現代の経済学の分野では、競争観が複数あり、それが「負けないようする」競争観コンペティションと「勝とうとする」競争観エミュレーションだとしている。このあ...

最近、評判が悪いという「競争」について、完全競争論の検討、アダム・スミスの再読、古代ギリシャ哲学での議論等をふまえて検討している。現代の経済学の分野では、競争観が複数あり、それが「負けないようする」競争観コンペティションと「勝とうとする」競争観エミュレーションだとしている。このあたりの議論での経済と哲学の間に橋を架けたいとの著者の熱意は、良く伝わってくる。コンペティションを新しい競争観としてお勧めのようだが、しかし、これを競争そのものを嫌っている日本人を治療するための処方箋にするには難しいだろう。

Posted by ブクログ

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