俊敏な組織をつくる10のステップ ホールシステム・アプローチによる新たな場づくり

香取一昭, 大川恒【著】

• 販売会社／発売会社: ビジネス社
• 発売年月日: 2012/09/01
• JAN: 9784828416779

商品レビュー

2025/09/05

ホールシステム・アプローチによる組織変革の標準的プロセス

安全な場を作る
・変革プロセスを始める準備をする
・目的を明確化する
・トップのコミットメントを示す
・コアチームを編成する
・安全な場づくりをする

立ち位置を確認する
・時間的空間的な広がりの中で立ち位置を確認する
・要因の洗い出し
・強みと弱みを見極める
・多様性と全体性を感じ取る

未来の可能性を思い描く
・習慣的な思考の枠組みを捨てて真にありたい姿を思い浮かべる
・個人的な思いだけでなく全員の共通の思いを探す

実現方法を考える
・理想的な未来の姿に近づくために必要な検討項目を洗い出す
・実現の道筋を検討する

計画を作り実行する
・取り組むべき課題を優先づけする
・実行チームが自己組織的に編成される

結果を検証する
・チームが自主的に決めた方法とスケジュールで進捗管理する

ディスカッションとダイアログの比較
ディスカッション／ダイアログ

前提
正しい答えがあるはずだ。 それは自分の答えだ
誰もがよいアイデアを持っているはずだ。それらを持ちよれば、良い解決案が見いだせるだろう

態度
戦闘的:参加者は、相手が間違っていることを証明しようとする
参加者は、共通の協力的: 理解を目指して協力する

目的
勝つこと
共通の基盤を探すこと

聴き方
相手の欠点を探しながら、 そして反論を組み立てながら、相手の話を聴く
理解しよう、意義を見いだそう、同意しようとして相手の話を聴く

主張
むきになって自説の正しさを主張する
再評価のために物事をよく知る機会だと思う

評価
相手の立場を批判する
すべての立場を再調査

自話の扱い
相手の見解に反対し、自説を主張する
相手の考え方を取り入れれば自分の考えも改善できると認める

相手の評価
相手の欠点と弱点を探す
相手の強さと価値を探す

結論
自分の立場を是認するような結論または投票を求める
選択肢を見いだす打ち切りを求めず、新しい

雑談(社交的会話)とダイアログの違い
雑談(社交的会話)
ダイアログ

「社交」や「暇つぶし」が目的
「本当に理解し合うこと」、「心からの合意を形成すること」 などが目的

「いつ誰が何を言ってもかまわない話題があちこちに飛んでもかまわない
テーマに集中する(誰かの発言やアイデアを集中して聴き、話す)

断定的に話してもかまわない
断定的に話してはいけない

相手の話を真剣に聴かなくてもよい(聴いているふりをすればよい)
相手の話を真剣に聴く(相手の発言の背景を考え、わからなければ尋ねる)

対立をできるかぎり避ける
対立を恐れずに自分の考えていることを話す

本音は言わなくてもよい
本音で話す

「受け」を狙った発言が歓迎される
単に「受け」を狙っただけの発言はしない

話題が途切れないように心がける
沈黙があっても、無理に発言しなくてもよい

場の雰囲気に注意しながら話し合う
会話のプロセスに注意しながら話し合う

自己組織化の4つのポイント
・自主的に参加する
・自分ごととして取り組む
・自律的に会議を運営する
・手作り感を大切にする