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“日本の思想"講義 ネット時代に、丸山眞男を熟読する
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 作品社 |
発売年月日 | 2012/08/10 |
JAN | 9784861823961 |
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“日本の思想"講義
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仲正昌樹 丸山真男 「 日本の思想 」全6回の講義録 4回目まで國體論など戦後民主主義のアンガージュマン的内容。近代日本の国民国家と近代西欧の違いを、日本思想史と國體イデオロギーの無構造性から論じている 以下の国民国家の特性は、なるほどと思う *個人が無限責任を負う *...
仲正昌樹 丸山真男 「 日本の思想 」全6回の講義録 4回目まで國體論など戦後民主主義のアンガージュマン的内容。近代日本の国民国家と近代西欧の違いを、日本思想史と國體イデオロギーの無構造性から論じている 以下の国民国家の特性は、なるほどと思う *個人が無限責任を負う *政教一致体制、公私非分離 *天皇の主体的決断により法秩序が形成 國體イデオロギーの無構造性について、天皇主権を中心に 多元的な権力が派生しているように見えるが、無構造だろうか? 「國體は、いろんなイデオロギーに対応できる無構造の体系であり、疑似家族的な幻想の中に人々を取り込み呪縛する〜イデオロギーを超えた超イデオロギー」 日本思想史の無構造性(体系の不存在)について、系譜ごと(仏教史や天皇史)の体系があっても 無構造なのか?西欧にあらゆる系譜を網羅した思想体系図があるのだろうか? 「無責任の体系」 天皇が権威(決断と法秩序形成)を持ち、役人が権力を持ち、下級役人と軍人が暴力を持つという三層構造 「無限責任の体系と無責任への転化」「虚構に基づく制度」など 責任に関する論考が、戦争責任を含むか不明だが、天皇、戦争傍観者、次世代の日本人 の戦争責任(加害者責任)を考える上で参考になった 3回目「フィクションとしての制度」で示された「国家理性」「フィクションとしての制度の自覚」は、国家の性質がよくわかる 国家理性 *近代初期に台頭した絶対君主が神のロゴスから独立するために用いた統治思想 *国家には、国家独自の存在理由があり、自らの理性により統治される国家独自の行動原理 *国家理性が目覚めていく中で、絶対君主は教会から政治的権力を奪うが、個人の幸福追求権はコントロールできないと悟った フィクションとしての制度の自覚 *国家は社会をコントロールし秩序を形成するために制度を作るが、制度はあくまで虚構であって、現実に完全に対応しているわけではない *制度を自動機械のように動かしてうまく回っている状態が続くと、制度の虚構性が忘れられ、制度が物神化する *既成の制度の絶対視によって、新しい社会的現実に対応できなくなる 國體イデオロギーを国民の内面へ浸透させたおかげで、自分たちの法や政治が虚構に基づく制度であることを忘れていった 日本の文学に社会が存在しない理由 *近代的合理化の波に真っ向から抵抗する契機が形成されなかったから *近代との格闘を避け、私自身の日常的な感覚に密着するか、現実を超絶した芸術的境地を描くか両極に分かれ、その中間に拡がる社会への問題意識が欠如した 5回目「イメージ論」は 10年前の本なので 時事ネタ古め。著者が10年前に批判したネット論客の無教養さは、暴力性と 商業性を備えた現在のネットメディアと比べれば、些細な問題に感じる 6回目「である」ことと「する」こと 「である」こと *各人の役割が自ずから決まっている〜神によって定められた社会 *共同善〜共同体の構成員が、与えられた立場に合わせて「らしく」ふるまっている 「する」こと *各人が主体的に行動し変化する社会 *正義(リベラル) 価値観が異なっても共有できる普遍的ルールに基づいて物事を決定 *正義は価値中立性を志向 イエーリング「権力のための闘争」 権力は無償で誰かから与えられるものでなく〜勝ち取るべきもの〜ぼうっとしていたらすぐに奪い取られてしまうもの 丸山真男の自由観 「自由は、今のままの私の有り方をそのまま漫然と続けることでなく、自分の生き方を積極的に変えようとする場面、何らかの大きな選択をする場面で初めて意味を持ってくる
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何となく「戦後民主主義」が気になっていて、ガラにもなく、お勉強のつもりで読み始めた。「日本の思想」は、ぼくたちの世代にとっては岩波新書の定番で、今40代くらいの世代の方には教科書の定番「であることとすること」の親本だ。 仲正先生は、おそらく教科書の定番とお出会いになった世代の...
何となく「戦後民主主義」が気になっていて、ガラにもなく、お勉強のつもりで読み始めた。「日本の思想」は、ぼくたちの世代にとっては岩波新書の定番で、今40代くらいの世代の方には教科書の定番「であることとすること」の親本だ。 仲正先生は、おそらく教科書の定番とお出会いになった世代の方だが、なんとなく突き放した対象として読まれていることが、ぼくには心地よかった。 それにしても「戦後民主主義」はほろんだのだろうか?そんな感慨が繰り返し思い浮かぶ「お勉強」だった。 ブログにも感想を書きました。覗いていただければ嬉しい。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202104030000/
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学部生の頃、日本の思想を読んでなんとなく自己満足していたけど、この本を読んで全く理解できていなかったことがわかった。無責任の構造、タコツボ化、であるとするなど、ポイントを改めて学べた。また、随所に出てくる大学への指摘はいちいちもっともだと感じた。
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