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海嶺 改版(下) 角川文庫
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海嶺 改版(下) 角川文庫

三浦綾子【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2012/08/25
JAN 9784041004319

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商品レビュー

4.5

5件のお客様レビュー

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2024/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史に翻弄された男たちの数奇な運命! 岩松改め岩吉、久吉、音吉の3人は、幾多の困難を乗り越え、5年ぶりに日本を目の前にしている。しかし彼らに対する祖国の仕打ちは容赦ないものだった……感動巨編、涙の完結編。 史実を元に描いているが、本当に祖国である日本の仕打ちがひどい。体制維持を是とする幕府側の頑なさと隣人愛を解くキリスト圏に保護されたが故の物語だったのだろう。

Posted by ブクログ

2022/12/21

本作は、2006年に読んだ作品。 今から16年前になります。 本作が刊行されたのは1981年ですが、1983年には映画化されていました。 その映画について、ちょっと触れておきます。 監督---貞永方久(1931~2011) 岩吉---西郷輝彦(1947~2022) 久吉--...

本作は、2006年に読んだ作品。 今から16年前になります。 本作が刊行されたのは1981年ですが、1983年には映画化されていました。 その映画について、ちょっと触れておきます。 監督---貞永方久(1931~2011) 岩吉---西郷輝彦(1947~2022) 久吉---井上純一(1958~) 音吉---松本秀人 で、本作(下巻)の内容は、次のとおり。 ---引用開始 ゼネラル・パーマー号でマカオに送り届けられた岩松改め岩吉、久吉、音吉は、祖国の地を踏む日を待ち続けていた。彼らは日本で固く禁じられているキリスト教に出会い理解する中で、過去現在と自分たちを支えてくれた異国の人々の無償の愛に、心から感謝するのだった。そしてようやく日本を目前にする日がくるが、祖国は彼らに冷たすぎる仕打ちをした…。運命に翻弄される人間の真の強さを問う壮大な物語、涙の完結巻。 ---引用終了 ●2023年1月15日、追記。 音吉達は、モリソン号に乗って、日本に戻ってきたが、当時の日本は、異国船打払令により、外国船には砲撃するという体制になっていた。 よって、モリソン号も追い返されてしまったという。 1837年のことである。

Posted by ブクログ

2022/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フィクションであればどれだけよかっただろうと、思わずにはいられないラスト。 恥ずかしながら、「異国船船打払令」のために二度と祖国の地を踏むことが許されなかった方々が実際にいたということをこの作品を読んで初めて知りました。 いつ命を落としてもおかしくはない苛酷な状況下で、音吉たちが何度も生き抜くことができたのは、「家族にまた逢いたい」というたった一つの願いを持ち続けたからであるにも関わらず、目の前にまできた祖国に迎えられるどころか、砲撃された音吉たちの絶望と痛みは私たちの想像を絶するものであったと思います。 引き裂かれるような裏切りにあっても、その後も異国で懸命に生き続けた音吉たちに、尊敬の念に堪えません。 小説なので、ところどころフィクションや作者の三浦綾子さんの創作エッセンスが加えられているとは思いますが、作中には心に留めておきたい言葉もたくさん散りばめられています。 「焼かれても、焼けないものが残ります」 「辛いことでも、過ぎ去れば懐かしいもの」 「何もかも、今に思い出になる」 こういったフレーズは、音吉たちの生き様を表しているようで、とても哀しいけれど、美しく強い言葉だと思います。 音吉たちの1/100でも強くなりたい。 ちなみに、音吉の遺灰は2005年、遠州灘での遭難後実に173年ぶりに故郷の小野浦に還ることができたそうです。 音吉たちの知っている小野浦はもうないかもしれないけど、きっと どこかで 家族と会えていますようにと 願わずにはいられません。

Posted by ブクログ

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