宇宙生物学入門 惑星・生命・文明の起源

ペーター・ウルムシュナイダー(著者)

• 販売会社／発売会社: 丸善出版
• 発売年月日: 2012/07/01
• JAN: 9784621061787

商品レビュー

2023/02/28

今年度の推薦図書です。今年度もたくさんの資料を先生方に推薦していただきました！

所蔵情報：
品川図書館　440/U61

2020/08/23

宇宙の始まりから、地球の誕生そして人類の発生、進化、そして将来について、現代の科学でわかることを解説している。
膨大な桁の数値、確率を使った説明は、私のような素人には難しい。その中から、印象に残ったものを少し、抜粋する。
「自己意識の存在は自然法則に基づいている。この法則は創造できるわけではなく、単に発見することができるだけである。自己意識を持つ脳の設計図を手に入れることは、自己意識を司る自然法則を発見したことに対応するだけだ。自然が造り出した神経部品があれば、それらを正しく結合することで、自己意識は生まれる。それだけのことである。この法則自身は宇宙が誕生したときからすでに存在していたはずだ。つまり、自己意識を持つ知的生命体というのはそもそも可能性としては存在していたものであり、自然が有機物をもとにして人間という形で実現したというわけである。アンドロイドの場合には、我々人類が同じく昔から存在していた可能性を今度は無機物をもとにして実現する条件を整えただけにすぎない。」（p280）
「利己的かつ無責任に行動することは人間の本性に深く根づいており、おそらくかつては生存競争を勝ち抜くために必要だったのであろう。しかし、今や石器時代のように個人レベルで生存のための戦いを行うような時代ではない。捕食者ー被食者からなる共同体でよく知られているような、他人を犠牲にしてよい生活をむさぼるやり方は、我々の生物的過去として時代遅れの戦略となるべきである。」(p294)