間違いだらけの生活保護バッシング Q&Aでわかる生活保護の誤解と利用者の実像

生活保護問題対策全国会議【編】

• 販売会社／発売会社: 明石書店
• 発売年月日: 2012/08/22
• JAN: 9784750336510

商品レビュー

2012/11/10

生活保護は生存権から導き出される当然の権利である。
年金やフルタイムで働いても生活保護以下の制度が問題である。
日本以外の先進国の多くは扶養義務は夫婦間の未成熟児に関して負う。
先進国の中で生活保護の利用率が低く1.6％。
生活保護の捕捉率は15.3％～18％で低い。
生活保護費をギャンブルなどに使うのは受給者の自由。
生活保護者は働くことが出来ない高齢者や母子、障がい者、傷病者である。
不正受給は総額から見ると0.38％ほど。
福祉事務所は違法な対応で法律上の権利を認めていない。
水際作戦：生活保護申請をさせないで追い返す。
硫黄島作戦：生活保護受給者に受給をやめさせる。
生活保護から漏給されることで餓死や凍死で亡くなるケースがある。

生活保護受給者を犯罪者のように報道しているのは問題があると思う。
しかし権利ではある生活保護だが国家予算は無限にあるわけではない。
現在の歳入で生活保護の捕捉率を100％近くまでしたら国債返還費と生活保護支給費だけで本来国が使える枠内をほとんど使ってしまう。
国債をずっと刷り続けられるわけではないので平等を目指すなら増税について触れてほしいです。
平等を目指しても国は貧しくなっていくと思います。

2012/09/17

吉本芸人の生活保護不正受給報道を発端とした一連の生活保護バッシングに対して、冷静な議論を呼びかけ問題の本質を提示する一冊。
書かれていることは確かに正確だと思うし、間違っていることは言っていない（と思う）。ただ、どうしても内輪受けする内容になってしまっているかな、という印象が否めない。
　ただ、水島さんが執筆したところはなかなか興味深い示唆を含んでいるので、ぜひ読むべし。「不正受給をしていない人の映像が不正受給の報道でテレビ画面に映し出される」とは、確かに奇怪な現象だ。
本当にこういう本を手に取ってもらいたいのは、専門家でない一般の人たちであろうに、専門家ばっかりがこの本を読んでもしょうがない。
もっと、この手の本は普通の本とは違ったPRの仕方が必要ではないだろうか。