虹果て村の秘密 講談社ノベルス

有栖川有栖【著】

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2012/08/08
• JAN: 9784061828445

商品レビュー

2023/03/30

少年・少女向けミステリ。
大人が読むと、主人公の子どもたちの無鉄砲さにハラハラさせられる。
いくら知り合いだからといって、殺人事件が起きたあとに子どもだけで他人の家に上がり込んじゃダメだよー。

2022/05/16

　ミステリーランド版の書影が見つからない。こちらにしておく。
　『乱鴉の島』の中に、語り手アリスの「私には一冊だけ児童向けに書いた作品がある」という述懐があり、それは本書に違いない、と図書館で借りてくる。残念なことに大人向けの棚で見つかる。
　有栖川作品には一時の島田荘司や戦前の英米ミステリのような驚天動地のトリックは無いから再読がきく。
　再読なのに、主人公自作の推理小説をヒロインに盗み読みされるシーンしか記憶に無い。後で考えると、手掛かりにつながる重要な場面だ。
　当然、犯人の見当もつかない。ラストの探偵役は推理作家志望の少年かと思えば、刑事志望の少女の方だった。
　殺人は起きるものの、ジュヴナイルらしい爽やかな読み心地。あとがきもよい。作者11歳時に書いたミステリの内容が微笑ましい。

2019/05/01

「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」というコンセプトを持った、講談社ミステリーランドの一冊です。

有栖川さんにとって初めてのジュブナイル・ミステリ。

大人の読者の方々には、少々物足りない内容なのかもしれません。
ですが、子供たちに本格ミステリの面白さを伝えたい、という真摯な思いに溢れていて好感が持てました。

主人公達が中学生や高校生になったお話も、いつか発表していただきたいですね。