百年法(上)

山田宗樹【著】

• 内容紹介: 原子爆弾が6発投下された日本。そんな中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI"を導入。それと同時に一つの法律が制定された。百年後の強制の死、通称「百年法」。あり得ない、そう思っていた最初の百年が間近に迫っていた。
• 販売会社／発売会社: 角川書店/角川グループパブリッシング
• 発売年月日: 2012/07/30
• JAN: 9784041101483

商品レビュー

2024/12/31

面白い！分厚い本だったので、なかなか進まないかもなと思いましたが、あっという間に読み終えてしまいました！

太平洋戦争から現実とは少し違う歴史を刻んでいて、近未来の様子が今の世界と似たところもあったり、そんな未来になってるんだと思わせられたり…

不老の世界の歪みが色々なところに現れている様子が興味深いなと思いました。
老化していくこと、死ぬことが悪いことばかりじゃないんだと、考えさせられる作品です。

これから、登場人物達それぞれの未来がどうなっていくのか、下巻が楽しみです！

2024/10/15

面白かった。
近未来のSFもので、百年法なる法律を巡り人間の尊厳やプライドを炙り出すという話になっている。いざ死を間近に控えると逃げだしたくなる気持ちは共感出来ると思いました。
下巻も楽しみです。

2024/05/24

若くありたいと思うのは皆の願いであるし、良いことである気がするのに、社会全体が不老となると悪いことになりそうな直感がある。何故かわからなかったので、家族で話し合って、なかなか面白かった。夫曰く、部分の最適が全体の最適とは限らない、とのこと。なるほど。
働き盛りばかりだと社会が活性化するのではないか、と夫は言っていたが、本書ではそうはならない。政治的な動きのある本は読み慣れていなかったが、先が気になりどんどん読んだ。
私だったら痛みなく死ねるのはいいなと単純に感じたが、実際だとどう思うのだろうか。
それにしても、100年法の条文の“基本的人権を放棄しなければならない”に震えた。恐ろしい。
下巻、どうなっていくのか、予想がつかない。楽しみ！