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朝のこどもの玩具箱 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2012/08/03 |
JAN | 9784167722098 |
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商品レビュー
3.7
20件のお客様レビュー
短編集はとっつきやすいと思い、手に取る。 各話、全く違う時代背景、ファンタジーものだったり、現実的だったり。同じ作者で、これだけ幅が効くのだなあと、素人ながら物凄く関心した。 「ぼくの神さま」から「がんじっこ」の流れ、素晴らしく好きな2話だった。勇気づけられた。 そしてラスト「こ...
短編集はとっつきやすいと思い、手に取る。 各話、全く違う時代背景、ファンタジーものだったり、現実的だったり。同じ作者で、これだけ幅が効くのだなあと、素人ながら物凄く関心した。 「ぼくの神さま」から「がんじっこ」の流れ、素晴らしく好きな2話だった。勇気づけられた。 そしてラスト「この大樹の傍らで」、最高。植物の名前を名字にもつ親友に重ねて、グッときてしまった。何より最後が、ベタでいいんです。最高なんです。 そしてそして、あとがきでの「この大樹の傍らで」のコメント、担当の一言。ありがとうと伝えたくなりました。
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「謹賀新年」 安奈が麻衣子さんの「はあい」の音調や笑顔や天然な言動が好きっていうところがなんかいいなぁ。麻衣子さんの人の好さが伝わってくる。いい母子になる、きっと。 「がんじっこ」 最後の最後まで生き抜くのって難しい。老いや哀れでできないことも増えて心も萎れてくるだろうけど、シゲ...
「謹賀新年」 安奈が麻衣子さんの「はあい」の音調や笑顔や天然な言動が好きっていうところがなんかいいなぁ。麻衣子さんの人の好さが伝わってくる。いい母子になる、きっと。 「がんじっこ」 最後の最後まで生き抜くのって難しい。老いや哀れでできないことも増えて心も萎れてくるだろうけど、シゲは簡単に負けないし諦めないだろう。オイラも生きることに関しては往生際が悪くいたい。 「この大樹の傍らで」 担当者Hさんの助言にオイラも大賛成。この結末だからこの物語は希望あるものになったと思う。ちょっと思うのはこのタイトルって担当者Hさんの助言をもらう前に付けたものなんじゃないかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
謹賀新年 いつまでも子どもでいられるだろうか?いつまでも世の中のことに大きく反応できる人でいられるだろうか?良いことには思い切り反応し、悪いことには反応しない。そういう器用な生き方ができるようになれればいい。よく笑い、沈まない人になりたい。 単純でわかりやすいものだけが全てではない。非効率的で分かりにくいものが、無視できない大切なことの場合もある。人の心もそう。人の心はそう単純じゃない。 単純も複雑も理解できる人でありたい。シンプルに考え結論を出すべきことと、じっくり考え続けるべきことを見極められるようになりたい。何事もバランスが大事。偏りすぎてはいけない。 頭と心がリンクしていないのが、一番しんどいということに最近気づいてきた。頭ではそうすべきだと考えているのに、心はその考えに納得していない。システム1とシステム2みたい。これがリンクしたとき、初めて人はすっと力を抜いて生きられるようになる。 ぼくの神さま 胸の中にいる神さまの声を聞く、というのは、頭と心のどちらかと聞かれれば、どちらかと言うと心の声なのだろう。自分が本当に心から納得できる選択をしなければならない。どうするのが正しい?人のためになる?自分に恥じないように生きよう。でも、力は入れすぎない。 限界があっても、必要な人がいる。全ては無理でも、必要な仕事がある。誰か一人でも幸せにできたならば、それだけでその人には価値があったということ。 がんじっこ 相手によってコロコロと態度を変えるのが一番ダサい。筋は通せ。 居心地よくなりすぎたらダメ。ある程度、居心地が悪い空間に身を置くことに意味がある。 何も言わないのは考えてないのと同じ。思ってるくせに何も言わず、後から陰でこそこそ言う。せこい真似するな。 豪勢な生活などいらない。慎ましく幸せになればいい。人に親切にすること、決しておごらないこと。 何か間違ったことをしたのなら、まずは謝らなくては。一言目はごめんなさいでなければならない。それ以外の言葉は、そのあとに言えばいい。でも、一言目は申し訳ないだ。 自分は人のことを非難できる人間か?それほど大層な人間か?謙虚さを失ってはいけない。自分で言った言葉がブーメランのように自分に帰ってくるぞ。 素直に感情を表現することは難しい。だからこそ、それができる人を羨ましく、妬ましく思うのかもしれない。でも、本当は自分がそうする勇気がないだけ。嫉妬してる暇があったら、自分が本当に相手のことを想ってできることを自分の心に聞け。相手の心に寄り添って、大切なことを見落とすな。でないと後悔するぞ。 優しさだけが正義ではない。臆病者や卑怯者にはなるな。正々堂々と、その相手に必要なことを伝えよう。伝え方は考えなくてはならない。でも、伝えることをやめてはいけない。 孫の恋愛 悩んだり憂いたり悩んだりするよりも、笑い飛ばせる方が強靭だ。そりゃあうまくいかないこともあるけれど、前へ進むためには、笑顔で乗り越えるしかない。 自分以外のものを自分よりも大切に想える。素敵なこと。それで1人前になるのだ。 自分の想いは貫き通さねばならない。例えひとりで戦うことになっても、曲がらず真っ直ぐに生きていかなければ。 この大樹の傍らで 親を失うと人間は大人になる。自分で決断しなければいけなくなる。大人になるのは、時間をかけてなるものではない。覚悟を決めて一瞬でなる。 何かのために熱中できるものが見つかると、子供ではなくなる。自分以外のなにかである必要がある。
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