ソーシャルグラフの基礎知識 繋がりが生み出す新たな価値

春木良且【著】

• 販売会社／発売会社: 新曜社
• 発売年月日: 2012/07/26
• JAN: 9784788512986

商品レビュー

2013/12/04

ソーシャルグラフ。ネットワーク。mixi, twitter, facebookといったつながりの概念。アマゾンの読書のお勧めなどの人の趣向の関連性の意味づけ。などなど、つながりを元にＩＴを駆使して私たちに多くの情報を提供してくれる世の中になったが、そのつながりの考え方を教科書的に解説したのが、この本である。

（図書館）

2013/01/06

ソーシャルグラフの用途と、背景となっている理論をバランス良く説明しており、参考になる。ソーシャルグラフの基礎となっているグラフ理論上の用語、統計量、ネットワーク中心の定義などが分かりやすくまとめられ、ソーシャルグラフの場合にはどういう傾向になりがちか（弱い紐帯の強さ、スモールワールド性など）を解説しているので、グラフ理論の本を読み返して考える手間が省ける。

2012/07/30

ソーシャルグラフをグラフ理論、社会学そしてソフトウェア工学など多方面から解説するとともに、facebookやTwitterのような一般的なソーシャルメディアに留まらずEコマースやWikipedia等も含め、そこでソーシャルグラフがどう作られ、どう使われるかを論じ、これからのソーシャルグラフ利活用の方向性を示唆する。

とても興味深かったのがソーシャルグラフの詳細化に於けるオブジェクト指向の活用です。デモグラフィック変数やサイコグラフィック変数などをクラス化（抽象化）してそのクラス間の相関を計るとかクラスを多重継承してある種のモデルを作るとか、ここを推し進めて考えると面白いことができそうです。

冗長な記述がほとんど無く、とても濃い内容で思ったより読むのに時間がかかりましたが、ソーシャルグラフに纏わる知識と見解がふんだん盛り込まれていてとても勉強になりました。