原由美子の仕事1970→

原由美子【著】

• 販売会社／発売会社: ブックマン社
• 発売年月日: 2012/07/25
• JAN: 9784893087768

商品レビュー

2023/02/13

自分が雑誌を読みながら憧れて来た遠くのファッショナブル世界が、関わってきた人の仕事と言葉でピントが合って見えてくる。
あと育ちが良く、キャリアにおいて大きな屈折や挫折が少なく、さらにそのことに気づいていない人特有の「気が付いたらスタートラインに立っていた」感をうっすら感じる。それを素直に出せることも育ちの良さかな。

2021/07/17

向田邦子さんのエッセイに、親しいお友だちとして原さんが出てきて、日本のスタイリストの草分け的存在でいらっしゃるのに、お名前さえ存じ上げなかったことに焦ってAmazonから購入。学生時代から雑誌好きを自称してきた私なのに、アンアンやELLEの創刊に携わった原さんのことを存じ上げなかったなんて。

文章から、スタイリストの華やかなイメージとはやや異なる実直で控えめなお人柄が思われた。そして確かな観察眼。

母＠65歳に原さんのこと知ってる？と聞いたら、もちろん知ってると喜んだので、この本は実家に送ることにした。本には書かれておらず、母から聞いて知ったが、原敬元首相のお孫さんらしい。なるほど。
名家のご出身だからという僻みは置いておいて、この世代でお父様が服飾評論家というのはどういうご家族だろうと不思議だったが、おじい様のことを聞いて膝を打ちましたわ。
真夏でもスーツのジャケットを脱ぐことなく、鎌倉のご自宅から神田まで打ち合わせに行って帰ってこられたようなお父様を持つと、こういったお嬢様が育たれるのですね。ふむふむ。

2013/03/28

申し訳ないけれど、原由美子さんの事は存じ上げなくて、向田邦子さんとの対談が目当て。
そしたら、高峰秀子さん、白洲正子さんとの対談も載っていてラッキー。
原由美子さんの仕事の文章や対談から、控え目ながら人間的に魅力的で、スタイリストだけあって観察力のある人という印象を受けました。この人がいなかったら今の日本のスタイリストという職業はもっと違ったモノだったのだろうなぁ。
この人が、すごいプロなのは、この本に収録された写真＝作品をみてもわかる。今みても本当に素敵。