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日本は再生可能エネルギー大国になりうるか DIS+COVERサイエンス
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
発売年月日 | 2012/06/29 |
JAN | 9784799311691 |
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日本は再生可能エネルギー大国になりうるか
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2012年刊。著者は福島原発独立事故調査委員会委員長(元東京大学工学部教授、独法科学技術振興機構元理事長)。◆所謂、フクシマの「民間事故調」トップによる事故報告の概要と再生可能エネルギーに関する現状報告。◆前者は独自の立場で概観できるのがイイ。また、余り言及されない危機管理におけるシステム構築責任(この語は使わないが)に触れている点(歴代内閣はもとより、通産省の責任を想起)、科学的に不明な点は不明と明示する点は割に好感。◆後者はそれほど新奇ネタはない。ただし、①再生可能エネルギーに関する安定性への懸念。 ドイツへの調査に対する回答が、電力が不充分になる時は火力・水力のアクセルをふかせばよい。全発電量に占める割合が20~30%になるまで蓄電池の必要性を感じないという。電力の融通が欧州各国で盛んであるからこういう発言が出るのか、それとも問題はないからなのか…。結局ここでも、電力の国内各地域間融通の重要性を感じるところだ。②火力発電の効率化高性能化で発電効率が40→60%。これくらいは印象的。
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福島原発事故独立検証委員会委員長の手による再生可能エネルギーへの移行の可能性を定量データを基に客観的に論じた一冊。 前半は福島原発事故の分析に充てられており、組織と個人が非常事態においてどのように失敗に至るのか、言い換えれば組織のルールや文化が個人の判断と行動にどのような影響を...
福島原発事故独立検証委員会委員長の手による再生可能エネルギーへの移行の可能性を定量データを基に客観的に論じた一冊。 前半は福島原発事故の分析に充てられており、組織と個人が非常事態においてどのように失敗に至るのか、言い換えれば組織のルールや文化が個人の判断と行動にどのような影響を与え、それらの判断と行動の一つひとつが逆に組織に対してどのように影響するのかがわかる。 後半は再生可能エネルギー移行に向けた分析とシナリオであり、「『原子力はいやだ』という国民感情と、『原子力がないと経済はめちゃくちゃになるぞ』という…経済界からの警告との、二者択一の議論」に対して「もう少し定量的な議論をしなければならない」という筆者のアプローチは、ともすれば感情的な極論に走りがちな日本の現状において、貴重な材料を提供してくれる。 標準的な新書の分量だけれど、前後半で2冊分読んだ気になるほど、それぞれに中身が濃く、読み応えがある。
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筆者は高温超電導の研究で世界的に有名であり、福島原発事故独立検証委員会、いわゆる「民間事故調」の委員長でもある。5章構成の冒頭である第1章は、3.11福島原発の事故の様子を改めて振り返ったものであるが、今まで読んだ原発事故に関する記述の中では最もわかりやすく、かつリアルなものであ...
筆者は高温超電導の研究で世界的に有名であり、福島原発事故独立検証委員会、いわゆる「民間事故調」の委員長でもある。5章構成の冒頭である第1章は、3.11福島原発の事故の様子を改めて振り返ったものであるが、今まで読んだ原発事故に関する記述の中では最もわかりやすく、かつリアルなものであった。この部分だけでも、できれば一読をお奨めしたい。 この事故が、首都圏を含む3000万人の人たちが避難をしなければならないという最悪の事態にまで至らなかったのは、まったくの偶然が重なったからにすぎないという事実には、思わず鳥肌が立つ思いだ。また、エネルギー政策の現状と問題点や今後の展望についても、平易な表現でありながら詳しく丁寧に語られているので、エネルギー問題に関心のある方には、うってつけの良書と言えよう。惜しむらくは、何か他の案はなかったのだろうかという気がしてならないタイトルのイマイチ感がもったいない。
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