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人類はなぜ短期間で進化できたのか ラマルク説で読み解く 平凡社新書648
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人類はなぜ短期間で進化できたのか ラマルク説で読み解く 平凡社新書648

杉晴夫【著】

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人類はなぜ短期間で進化できたのか ラマルク説で読み解く 平凡社新書648

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2012/07/17
JAN 9784582856484

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商品レビュー

1.7

4件のお客様レビュー

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2017/01/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

 ラマルク(用不用)説や今西錦司生物学に親近感を持ち、つまり、ダーウィニズムに批判的立場から、ヒトへの進化の過程を論じる。  こう解する理由は、脳容量の急激な増大をダーウィニズムでは説明困難と見ているからだ。  本書で興味深い記述は、環境から遺伝組成の変動をきたす見解。  遺伝子組成が変われば、形態変化が次世代に引き継がれ、ラマルクの考え方もあながち不当ではなくなるのだ。  確かに、放射線等が遺伝子構造を破壊・改変するならば、環境による遺伝子組成の変容は不合理ではないと思ってきたが、正面から書かれてみると驚く。購入予定。  ところで、同属を殺してしまうヒトの特徴は、未来予見が可能となった脳の機能亢進にあるとのこと。そうだとすれば、同属殺しは、まさに人の原罪と言い得てしまう。

Posted by ブクログ

2014/11/03

生物学と歴史学を混ぜたような本である。 人類の誕生と進化について、動物としての人類と文化文明の担い手としての人類が元来不可分な存在であるということで、人類の二面性を総括したというのが著者の言い分である。前半部分は「人類の進化をよく理解できる」ラマルクの進化論を論じ、後半は文明社会...

生物学と歴史学を混ぜたような本である。 人類の誕生と進化について、動物としての人類と文化文明の担い手としての人類が元来不可分な存在であるということで、人類の二面性を総括したというのが著者の言い分である。前半部分は「人類の進化をよく理解できる」ラマルクの進化論を論じ、後半は文明社会の牽引車となった「天才」の役割を論じている。 ラマルクの進化論が正しいかどうかは置くとして、進化というものがダーウィンならびにネオダーウィニスト達の論だけでは解決できなと思うし生物の遺伝の仕組みがDNAだけでは決定されないものではあるとは思う。このあたりはもう少し考察を深めたい部分ではある。 人類が自然の摂理の外へ出たとする部分は読ませるところがある。社会学者フロムの説として「人類が殺人をするのは持って生まれた本能によるものではなく、進化した知能による「動機付け」によるものだ」という話は面白い。 霊長類が新人までたどり着いた早い時期から人類は真・善・美を追究したとする。四季の変化を捉える、死者を悼む洞窟内の壁画等早くからその兆候を示すものがあるとする。 文明社会の進化は、先ずはギリシャ文明が起こし、その後停滞した文明をルネサンスによるギリシャ文明復興の運動にて次の段階に進んだ。その後もバッハ、モーツアルトの音楽、カルノー父子、ミケランジェロ等々の天才が文明を次の高見に引き上げたとするのである。否定的な見解を示すものの優生学の話も挟み込まれているところに著者の考え方の傾向性を見るような気もする。 最後の「こころ」の問題を述べているが、他者を思いやる「こころ」と言うような生物学と言うより文系な意味の「こころ」に過ぎないように思われる。 やはり生物学的な進化と歴史的な進歩を繋ぐためには、もっと意識とか思考といった脳の働きを解明しないと前半と後半を結びつけるのは難しいのではないかと考える。 特に最後の方は、老人の繰り言に近い話になっている。後半部分はもう少し行動科学的な側面から人類の進化を語って欲しところである。着想としては面白い本ではあるが、論旨の流れはチョット違うのではないかという印象を持った。

Posted by ブクログ

2013/06/24

 幅広い知識を持っていることは素晴らしいことであるが、どうしても広く浅くなってしまうことが多い。  本書は、「人類の誕生から、現代の文明社会にいたる、長い歴史をまとめて俯瞰する解説書」という意欲を語っているが、やはり「広く浅く」としか言い様がないと思った。  「人類の進化」につい...

 幅広い知識を持っていることは素晴らしいことであるが、どうしても広く浅くなってしまうことが多い。  本書は、「人類の誕生から、現代の文明社会にいたる、長い歴史をまとめて俯瞰する解説書」という意欲を語っているが、やはり「広く浅く」としか言い様がないと思った。  「人類の進化」についての知見は、最新の知識が散りばめられているが、根拠の薄い断定が多いように思える。「発情期と体毛を失った理由」などは、誰しもが興味と疑問を抱く人類学の謎ではあるが、いまだ確定された学説がない中での断定口調は、むしろ「エッセイ」に向いているのではないか。  本書は「人類の進化」と「文明社会の進化」との構成になっているが、この二つがどのように関連するのか、読んでもよくわからない。  著者のはば広い知識には驚くが、深さにはちょっと疑問を抱く。本書は残念な本であると思った。

Posted by ブクログ

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