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マーチ家の父 もうひとつの若草物語 RHブックス・プラス
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マーチ家の父 もうひとつの若草物語 RHブックス・プラス

ジェラルディンブルックス【著】, 高山真由美【訳】

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マーチ家の父 もうひとつの若草物語 RHブックス・プラス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 武田ランダムハウスジャパン
発売年月日 2012/07/12
JAN 9784270104170

マーチ家の父

¥220

商品レビュー

4.3

7件のお客様レビュー

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2022/10/22

『若草物語』をベースに、従軍牧師だった父親側を描いた作品。 四姉妹の心温まる作品の裏側をこう描くのか、と驚き。南北戦争という時代の凄惨たる様を描きだしているこちら側から目をそらすべきではないのでしょうが、確固としたものと思っていたマーチ夫婦の絆がこうまで揺らいだものとして、特に、...

『若草物語』をベースに、従軍牧師だった父親側を描いた作品。 四姉妹の心温まる作品の裏側をこう描くのか、と驚き。南北戦争という時代の凄惨たる様を描きだしているこちら側から目をそらすべきではないのでしょうが、確固としたものと思っていたマーチ夫婦の絆がこうまで揺らいだものとして、特に、嫉妬も憎悪もするごく普通の「女」としてのマーミーの描き方が印象的だった。 家族を捨ててもいいと思うほどのマーチの信念と、グレイスが放った最後の言葉の隔たりが心に突き刺さった。 少し落ちついたら『若草物語』を読み返してみようと思います。

Posted by ブクログ

2017/09/22

『若草物語』本編では完璧な親としての姿を見せるマーチ夫妻。マーチ夫人は聖母、マーチ牧師は聖人。しかし本作ではあまりにも夫妻のあまりにも人間らしすぎる実像が語られる。夫妻の共通する罪は傲慢だろうか。牧師はマーミーの憤激ぶりに恐れをなし、夫として妻を矯正したいと願うが、一体何様なんだ...

『若草物語』本編では完璧な親としての姿を見せるマーチ夫妻。マーチ夫人は聖母、マーチ牧師は聖人。しかし本作ではあまりにも夫妻のあまりにも人間らしすぎる実像が語られる。夫妻の共通する罪は傲慢だろうか。牧師はマーミーの憤激ぶりに恐れをなし、夫として妻を矯正したいと願うが、一体何様なんだろう。マーミーは奴隷解放運動に力を注ぐが、黒人奴隷は憐れみの対象、保護すべき存在で、対等とは思っていないようだ。だからグレイスの存在が屈辱だったんだろう。本作を通して牧師は妻もグレイスも心底から理解しようとはしなかったな。『若草物語』で帰宅した牧師が娘達一人一人の成長を讃えるシーンは感動的だが、その内面がこれ程虚ろとは。グレイスも聖女じゃない。牧師を拒んだのは、椿姫のような、自己犠牲の麻薬の甘美さに酔ったからではないか。

Posted by ブクログ

2016/04/24

結婚する前のマーチ家の父は牧師ではなかった。 若かりし頃の彼がどういう人生を送り、なぜ牧師として戦地に赴くことになったのか 。 若草物語でのマーチ家は、極貧ではないもののクリスマスのプレゼントもないくらいには貧しい生活。 貧乏なのは聖職者の家だから、というだけではないようなマーチ...

結婚する前のマーチ家の父は牧師ではなかった。 若かりし頃の彼がどういう人生を送り、なぜ牧師として戦地に赴くことになったのか 。 若草物語でのマーチ家は、極貧ではないもののクリスマスのプレゼントもないくらいには貧しい生活。 貧乏なのは聖職者の家だから、というだけではないようなマーチ伯母との確執。 マーチ家の父と母がどのように知り合い、どのような結婚生活をおくっていたのか。 赤裸々に語られる彼らの過去は、ちょっと想像を絶するものだった。 だけどそれは言われてみたら納得できるものだった。 マーチ家の母(マーミー)の性格については驚きだったけれど。 私は若草物語からそこまでを読み取ることは出来なかったけど、作者ブルックスの母はこの本を彼女に渡すときにちゃんと「あのマーミーほど善人ぶった人は実際にはいませんからね」と言ったらしいので、読める人には読みとれるんだろうなあ。 マーチ父については若草物語にはあまりにも情報が少なすぎるので、どういう人物をオルコットが想像していたのかはわからない。 けれどこの本は説得力がある。 好きだからこそ善いもの美しいものだけを相手に見せたいという思い。 理想を体現する自分でありたいという思い。 それはわかる。 けれども地に足がついていない、頭でっかちの理想主義はある意味周りに迷惑だ。 “戦争によって、あるいは貧困によって、あるいは心に打ちこまれた不信の楔によって家族が引き裂かれるのを許すなら、そこに待っているのはどんな人生だろう。” 彼らの思想は確かに善だ。 黒人であるというだけで、人として扱うどころか馬や牛以下の価値しかない所有物としてしか扱われることがない、奴隷という存在。 傷つけようが命を奪おうが所有者の勝手であり、人としての尊厳など微塵もない。 それをまちがいだと糾弾することは正しい。 でも、うざいわ、彼ら。 一番たちが悪いのは自分の善意を疑わない人だと思う。 だから最後に迎える痛烈なしっぺ返し。 彼らのその後の人生は、家庭生活は、いったいどのようなものだったのか。 そのような目で続編を読んでいたわけではないから、家探しして続編を確認してみたいと思った。 第3、第4若草物語があまり好きではない理由も、この本で明確になった。 若草物語はものすごく好きなんだけどね。

Posted by ブクログ

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