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「ゼロ年代」 狂想のプロレス暗黒期 G SPIRITS BOOKvol.1
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 辰巳出版 |
発売年月日 | 2012/06/13 |
JAN | 9784777810208 |
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「ゼロ年代」
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「私はその任務を受けることにした。これは素人の挑戦だ。ファンなら誰しも自分が見たい夢のカードをいくつも頭の中に持っている。それがなかなか実現せずにやきもきさせられることもある。しかし、私にはそれが実現できるチャンスが巡ってきたのだ。」 2002年から2004年まで、新日本プロ...
「私はその任務を受けることにした。これは素人の挑戦だ。ファンなら誰しも自分が見たい夢のカードをいくつも頭の中に持っている。それがなかなか実現せずにやきもきさせられることもある。しかし、私にはそれが実現できるチャンスが巡ってきたのだ。」 2002年から2004年まで、新日本プロレスのマッチメーカーを務めた著者。当時の新日本プロレスは本当に大変な時期だった。総合格闘技の台頭、橋本と武藤の離脱。最大の問題は次世代エース候補の不在。問題が山積している中、著者はどうマッチメイクをしていったのだろうか? 「自分の補佐役として、セカンドブッカーという役職も作った。ヘビー級では平田淳二、ヒロ齋藤、後藤達俊というベテラン選手、そしてジュニアヘビー級には外道を指名した。」 オーナー・アントニオ猪木との連携、そしてマッチメイク体制を構築した著者。ところが・・・魔界倶楽部、坂口征二の現役復帰。プロレスのマッチメイクとしての業績はこんなものだろうか。しかし、坂口の復帰は一時的なものだし、魔界倶楽部もドームや両国のメインを張るほどのものではないだろう。 「ハッキリ言ってしまおう。この時、私の最大の目的は、総合格闘技を駆逐することだった。」 「しかし、私は信じていたのだ。“なーに、うちの選手が出て行ったら、ああはならない。中西学が本気になれば、ヒクソンなんか問題じゃない!”」 新日本プロレスのマッチメーカーのビジョンは、プロレスではなく、総合格闘技に向かっていたのである。プロレスラーと総合格闘技。当時のファンは確かに見たかったものだった。高田や安生など旧Uインター勢ではなく、新日勢なら、蹴散らすんじゃないか?そういう期待は持っていた。 「安田に付き合ってみて初めて分かった。総合格闘技の試合に出るということは、それだけ恐怖がつきまとうものだと。」 「ましてや彼らは普段はプロレスの試合もやっている。総合の試合に向けて恐怖と戦い、その一方でお客さんたちをプロレスで喜ばせる。こんなことは誰にもが出来るわけではない。」 そのマッチメーカーは、新日本のプロレスの選手がどういう人たちか、全く把握をしていなかったのである。知った後も同じことを続けていた。 「話を聞いているうちに、私はいつの間にか谷川さんの話術で丸め込まれていた。中西のK-1出場にOKしてしまったのである。」 挙句の果てには、交渉も上手にできないときた。 「私は何をしにモンゴルに向かったのか?実は当時、大相撲の横綱に君臨していた朝青龍をスカウトするためだった。“INOKI-BOMBA-YE 2003”の主催者たちは焦っていた。」 アントニオ猪木つながりとはいえ、他団体のブッキングを、海外までいって行う始末。新日本プロレスの重職にありながら、こんなことをしているヒマがあったのだろうか? 「残念ながら内部で相談相手になってくれたのは永田くらいだった。」 最初に作ったセカンドブッカーは何だったんだ? 本書を読むと、新日本が暗黒期に陥っていたのはよくわかる。そして、その原因の大きな部分に、著者がマッチメーカーだったから、ということもよくわかる。そりゃ大変だっただろうが、自分でわくわくしながら引き受けたんでしょ?言い訳と責任のなすりつけが多すぎる。 おそらく、当時の新日本プロレス、本当にマッチメーカーする人がいなかったのだろう。なので、“後で捨てれる人間”ということで選ばれたんじゃないだろうか?
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オカダ・カズチカ。内藤哲也。棚橋弘至。 プロレス業界再大手の新日本プロレスは、奇跡のV字回復を成し遂げて、業界の盟主として君臨している。 その新日本プロレスにも長い冬の時代があった。 総合格闘技が主流となり、プロレスラーが駆り出されては敗退を繰り返す。 会場にも閑古鳥が鳴...
オカダ・カズチカ。内藤哲也。棚橋弘至。 プロレス業界再大手の新日本プロレスは、奇跡のV字回復を成し遂げて、業界の盟主として君臨している。 その新日本プロレスにも長い冬の時代があった。 総合格闘技が主流となり、プロレスラーが駆り出されては敗退を繰り返す。 会場にも閑古鳥が鳴く時代が続いた2000年代。 著者は、そのゼロ年代前半期にマッチメーカーだった。 興業全ての最高責任者として苦悩にあえぎながら、次々と戦いを仕掛けていく。 元祖・過激な仕掛け人・新間寿の涙。 破壊王・橋本真也への断腸の思い。 超新星・中邑真輔への期待と叱咤激励。 総合格闘技へ戦いを挑んだ男意気。 夢の対抗戦への仕掛け。 退社前に声をかけてくれた、ミスター・プロレス天龍源一郎。 前田日明が仕掛けようとした、マット界天下三分の計。 新日本プロレス創業者・アントニオ猪木との息を飲むようなやりとりの数々は、プロレスファンならば痺れること間違いない。 戦いの最前線でもがき苦しんだ男の一代記は、一気に読ませる抜群の面白さ。 どんなに這いつくばろうとも褪せることのない、プロレスへの大情熱が溢れた一書。
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※このレビューにはネタバレを含みます
新日本プロレス・旧UWF・ビッグマウスラウド・UWAI STATION等 の各団体のフロントであり、一時はFEGのWRESTLE-1やHERO'Sの プロデューサーも勤めた上井文彦氏の著作。ちょっと前に出た本で、 そのタイトルは気にはなっていたのだが・・・。 ここでの「ゼロ年代」とは、上井さんが新日本プロレスのマッチメ ーカーだった頃とその後の数年を指す。西暦で言うと2000年から 2007年くらいの時期に該当する。僕を含めた新日本ファンが 新日本の暗黒期をゼロ年代と呼んで忌み嫌うのは、間違い無くこの 作品のネーミングが原因だったりする。 しかし、巻末の年表を確認してみると、00-07というのは、 それほど暗黒で無い事に気付く。本当の暗黒期は上井さんが引いた 後の07-10の3年間。全てとは言わないが、その原因のかなりの部分 を作ったのが上井さんであることは間違い無い。 そういう御仁だから、ハッキリ言って僕はあまり好きでは無い(^^;) タイプの人。新日本を引っかき回すだけ引っかき回し、何の責任も 取らずに出て行ってしまった人なのだから、そう思われても無理は 無い。 ただ、どうしてもこの人を憎めないのは、その態度や発言から 新日本プロレスLOVEを感じてしまうため。数年前の1.4ドーム大会で ブロック・レズナーの保持するIWGPヘビー級王座に中邑真輔が挑んだ 試合前にコメントを求められた上井さんが、鬼の形相で 「中邑がレズナーに負ける要素はどこにも無い」と言い切った時は、 ちょっとシビれた。 まぁ、その試合で中邑は負けたのだけど(^^;)。 もちろんこの作品からもそういう感情は随所に感じる事が出来る。 最近読んだ他のプロレス本と比較すると、正直表現も文章も稚拙では あるのだが、得体の知れない熱いモノがあるのも事実。新日本ファン であれば、苦笑しながらも共感しちゃうんだろうな、きっと。
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