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進化論の何が問題か ドーキンスとグルードの論争
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 八坂書房 |
発売年月日 | 2012/05/26 |
JAN | 9784896949957 |
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進化論の何が問題か
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商品レビュー
2.8
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こういう本を見ると、D&Gだ〜と茶化したくなるのは悪い癖、と反省します。ドゥルーズ&ガタリとかね。 前半、読みにくいー。 2人の生い立ちが細切れに別章立てで交互に書かれてるの。コアなファンは楽しいかも知らんが、どちらの著書も読んだことあります程度な私は混乱しました(涙) やっと第9章で「D&G」となるんだけど(章の扉にホントに描いてあるんだってば)、社会生物学論争と優生学。でも正直、英国人とユダヤ系アメリカ人の温度差の域を出ず、個人の資質に還元するのは少し無理がある印象。ページも少ないし。第10章の宗教観も然り。 そもそも大して厚くもない本なのに11章+エピローグ+長い訳者あとがきって構成だしなぁ。 ジョン・メイナード=スミスの「 50000年を要する変化は古生物学者にとっては突然だが、集団遺伝学者にとっては漸進的である(『ダーウィンは正しく理解していたか』)」が膝ポンってトコに尽きる気もする。 自然淘汰は決して「ランダム」ではなく、ある意味「累積淘汰」、「適応」という選択が介入していることを忘れがちなのを改めて自戒。 あと、和訳のみつからない、「サンマルコのスパンドレルとパングロス風のパラダイム」(グールドとルウォンティンの共著)の要約が紹介されているのも貴重。 無神論者だけど動物愛護家で同性愛者の人権保護に関心ありのドーキンスに、米国の創造論と闘い人種差別に敏感なグールド、である。
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利己的な遺伝子(読んでません)のドーキンスとワンダフル・ライフのグールドはお互いの新刊が発刊されるたびに書評で批判し合い対立が強調されていたが実はお互いに認め合っており、批判されるのを待っていたと紹介している。 合理主義者で無神論者のドーキンスは自己的な遺伝子と言う題名のために...
利己的な遺伝子(読んでません)のドーキンスとワンダフル・ライフのグールドはお互いの新刊が発刊されるたびに書評で批判し合い対立が強調されていたが実はお互いに認め合っており、批判されるのを待っていたと紹介している。 合理主義者で無神論者のドーキンスは自己的な遺伝子と言う題名のために批判されたが利己的な行動を擁護している訳ではなく、自然淘汰による進化は遺伝子によって次世代に引き継がれるため生存競争に関わるのは個体ではなく遺伝子だと言う考え方。科学と宗教は本質的に相容れないと考えていた。 一方のグールドは進化論の猿が人間になって行く絵を毛嫌いしており、ユダヤ系移民と言うことも有り、白人優位の優生学に進化論が使われることを強く反発している。科学と宗教は両立できお互いのテリトリーを守ると言う風に考えていた。 ちなみに筆者によるとワンダフル・ライフでグールドが主張したカンブリア紀の大爆発で生物のボディデザインが増大しその後絶滅して減って行ったと言う説は少々やり過ぎで現在では認められていないと言う。アノマロカリス、オパビニアとかハルキゲニアといったとんでもない生き物が普通の動物に分類されると言うのは個人的にはちょっと残念なんだが・・・ 二人の論争の裏に有るのがアメリカの進化論と創造論の教育の争いで、産業革命の中でイギリスでは宗教と進化論が両立したのに対し、アメリカではプロテスタントの力が強く今でも進化論を受け入れない人も多い。また、ナチスドイツの白人至上主義の元に進化論が使われたことも有り進化論が優生学と結びつくのも理由の一つのようだ。 ドーキンスとグールドの論争は創造論に傾き過ぎ科学的な思考からはずれるのと、進化論が行き過ぎ優生学による人種差別につながるのとを両側でバランスを取っていた節が有ると言うことらしい。
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Wikipediaな情報の羅列に作者の上っ面な解釈を乗せて、何者なのだろうと思ったら翻訳家だという。荷が重すぎたのではないか。
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