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母の遺産 新聞小説
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母の遺産 新聞小説

水村美苗【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2012/03/23
JAN 9784120043475

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母の遺産

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2022/04/14

50代になり、自分の老後のことを考え始める頃、母の介護を担うことになった娘。介護の負担をめぐって姉との葛藤、夫の不倫も重なり、母はいつ死んでくれるのかと考える自分に気づく。 日本の高齢化社会ではよくある介護の苦悩話。だが、比較的早く母が亡くなってくれた主人公は幸運な方だろう。遺...

50代になり、自分の老後のことを考え始める頃、母の介護を担うことになった娘。介護の負担をめぐって姉との葛藤、夫の不倫も重なり、母はいつ死んでくれるのかと考える自分に気づく。 日本の高齢化社会ではよくある介護の苦悩話。だが、比較的早く母が亡くなってくれた主人公は幸運な方だろう。遺産もあったし、夫や姉も自暴自棄にならず、社会性を備え、常識をもって行動してくれた。 主人公は母の死によって、将来を少し明るく感じはじめる。誰もがうらやむハッピーエンドではないが、長々と修羅場が続くことに比べれば相当マシだ。老親の死によって、穏やかで平和な老後を期待することは皮肉でも親不孝でもない。

Posted by ブクログ

2021/08/21

昭和のレタリング風ロゴもウィリアム・モリスの想定も好きでハードカバーのまま残してる作品を10年ぶりに再読。 近年ますます喧しく言われる母娘問題。断罪するでもなく、放棄するのもなく、徹底的にそれと付き合い自らの人生と問題を明らかにした五十代姉妹がたどり着く境地を、なんとも赤裸々bu...

昭和のレタリング風ロゴもウィリアム・モリスの想定も好きでハードカバーのまま残してる作品を10年ぶりに再読。 近年ますます喧しく言われる母娘問題。断罪するでもなく、放棄するのもなく、徹底的にそれと付き合い自らの人生と問題を明らかにした五十代姉妹がたどり着く境地を、なんとも赤裸々but清澄に描き切る。 主人公は妹のほう。わがままな母の世話と介護に明け暮れ、死を願いながらあっけなくそれがかなったときの無力感と疲労を描く前半。発覚した夫の不倫もあり、自分を見つめ直すために長期滞在した芦ノ湖畔のホテルで、ちょいとミステリ仕立てに進む後半。 『金色夜叉』に自らを重ねる無学な祖母、小説と映画の虚構におどらされ続けた母、『ボヴァリー夫人』の翻訳を夢みながらかなわなかった主人公…ときて、物語の描く恋愛に、ここではない世界に魂あくがれ出て、現実を直視しない人生は私にとってもひと事ではない。 また、こんなにひどい母親ではなかったけど、私もまた若いときには何もかも母のせいにし、今は娘が私を責める(笑)。 主人公と同じ50代になったからますますシミるわあ! そして「書かれた言葉以上に人間を人間たらしめるものがあるとは思えなかった」にまた激しく首肯。 これが新聞小説として毎日連載され、また物語のなかで新聞小説がいかに明治女たちを現実に満足できぬ「近代人」を作り上げ(さすが漱石のひと)脈々と現代に続くかを描くという入子構造が見事。 憎み続けた母の遺産が、結局は自分を救うことになる構成が見事。 見事しか言えなーい。 そして、連載の終わりのほうで現実が東日本大震災を迎えたことで、ラストはあのようになったのだろう。小説家ってすごいな。 私も主人公の境地を目指し、自分で手に入れたもので好きなものに囲まれた暮らしをささやかに、満足して送りたい。途上にあって道を示してくれた。

Posted by ブクログ

2021/05/09

介護問題を描いた小説。親の介護や姉妹の確執、離婚問題が描かれる。作者の体験が反映されている。親は2700万円の入居金を払って有料ホームに入居したが、8ヵ月後に亡くなる。ところが、家族には1700万円しか返ってこない。これは現実の東急不動産の運営する老人ホーム「グランクレール藤が丘...

介護問題を描いた小説。親の介護や姉妹の確執、離婚問題が描かれる。作者の体験が反映されている。親は2700万円の入居金を払って有料ホームに入居したが、8ヵ月後に亡くなる。ところが、家族には1700万円しか返ってこない。これは現実の東急不動産の運営する老人ホーム「グランクレール藤が丘」の問題と重なる。適格消費者団体「全国消費生活相談員協会」は、入居金を初期償却して返還しない契約を消費者契約法10条違反と主張し、消費者団体訴訟を東京地裁に提起した(「有料老人ホーム前払金「濡れ手で粟」が訴訟」FACTA 2016年5月号)。東急不動産消費者ん契約法違反訴訟と言えば不利益事実の不告知の東急不動産だまし売り裁判があるが、もう一つの東急不動産消費者ん契約法違反訴訟である。

Posted by ブクログ

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