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日露戦争、資金調達の戦い 高橋是清と欧米バンカーたち 新潮選書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2012/02/24 |
| JAN | 9784106036996 |

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日露戦争、資金調達の戦い
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商品レビュー
4.4
29件のお客様レビュー
私にとっては目からうろこの観点で日露戦争について詳しく書いてある。こういうのを労作というのではなかろうか。筆者は他の学者の研究に大きく依っているとあとがきで言っているが、電報や手紙からそのときに会話まで戦争の裏事情が生き生きと描かれている。それにしても、筆者も言っているが、明治の...
私にとっては目からうろこの観点で日露戦争について詳しく書いてある。こういうのを労作というのではなかろうか。筆者は他の学者の研究に大きく依っているとあとがきで言っているが、電報や手紙からそのときに会話まで戦争の裏事情が生き生きと描かれている。それにしても、筆者も言っているが、明治の時代には優秀な人材がたくさんいたものだと感心する。まだ鎖国から開けて30数年しか経っていないのに、あの時代にすでにハーバードに留学して英語に堪能な人が複数いたとか、欧米の経済・金融の仕組みを深く理解して堂々とわたりあって交渉できた高橋是清をはじめとする政治家・財界人がいたとか、ぜんぜん知らなかった。それから、日露戦争で日本はびっくりするほどの幸運に恵まれていたのだということも初めて知った。これまで考えたこともなかったが、たしかに戦争するには莫大な戦費が必要になるわけで、財政的には博打と言ってもいいほどの無理をして借金で戦争していたこと、ロシアも事情は同じで、借金を背負った同志が戦って運よく欧米の世論を味方につけた日本が勝った。とはいえポーツマスではロシアのウィッテが人気を独り占めして講和を有利に進めたのだそうだ。歴史の教科書に書いてあることもすべて人間がやったことだということを、当たり前だが、あらためて認識した。公債については知識がないのでクーポンとかわからないところは飛ばして読んだが、株を勉強してきたので株関係の用語はわかってよかった。
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戦争するのってめちゃくちゃお金がかかる。銃弾一発もタダではない。当時の日本は明らかに資金不足で戦争を続けるには外国からの外貨調達が必須だった。政府から命じられて欧米に向かった高橋是清氏と深井英五氏。日本の財政事情に止まらず、英ポンド中心の国際金融市場、ユダヤ人たちの思い、モルガン...
戦争するのってめちゃくちゃお金がかかる。銃弾一発もタダではない。当時の日本は明らかに資金不足で戦争を続けるには外国からの外貨調達が必須だった。政府から命じられて欧米に向かった高橋是清氏と深井英五氏。日本の財政事情に止まらず、英ポンド中心の国際金融市場、ユダヤ人たちの思い、モルガン家の勃興など様々な視点から全く新たな日露戦争像を示す、金融版「坂の上の雲」。最後までドキドキしっぱなしで読み応え抜群の良書。
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日露戦争の影の英雄、高橋是清による日露戦争開始後の苦難の資金調達の戦い。新興国日本というベンチャー企業の資金調達の物語としても読める。 日英同盟とはいうものの、商売は別ということ。その現実を飲み込みながら、英米の投資家から投資を受けるために、走り回る。 戦争遂行に戦費が必要なのは...
日露戦争の影の英雄、高橋是清による日露戦争開始後の苦難の資金調達の戦い。新興国日本というベンチャー企業の資金調達の物語としても読める。 日英同盟とはいうものの、商売は別ということ。その現実を飲み込みながら、英米の投資家から投資を受けるために、走り回る。 戦争遂行に戦費が必要なのは自明だが、ビジネスの側面がついて回り、投資家との駆け引きがなされる。英米の投資家の熟練が見てとれる。 また、日露戦争の時点においても、米国が英国から金融覇権を奪い取ろうと力を蓄えているのがわかる。
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