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アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年
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アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年

朝山実【著】

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アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2012/02/15
JAN 9784041101261

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商品レビュー

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2020/03/15

改めて、自分にとって連合赤軍事件は歴史の中の出来事なのだな、と感じた。根っこの所でどうしてこうなってしまったのかわからないというか、この中の人々がいろんなことを語っているけれども、普通のおじさんたちなような気がする。特に植垣さんと加藤さんはNHKの番組でも拝見したから、さらにそう...

改めて、自分にとって連合赤軍事件は歴史の中の出来事なのだな、と感じた。根っこの所でどうしてこうなってしまったのかわからないというか、この中の人々がいろんなことを語っているけれども、普通のおじさんたちなような気がする。特に植垣さんと加藤さんはNHKの番組でも拝見したから、さらにそう思うのだろうけど。 みんなどこかで正しかった、あれはどうしようもなかった、誰がトップでもああなったという、まるで第二次大戦の繰り言のような言葉を重ねる。時代の空気という言葉も出てくる。 そのあたりに、どうしても断絶を覚えてしまう。戦前の時代背景や、空気感などはかなりの本を読んだり、映像を見たり、祖父から聞いたりしたことがあって、一続きの時代で、決して鬼胎の時代ではないと思っている。でも、この学生運動から続く新左翼の思想やら、活動やらに忌避感を抱いてしまうなぁ。 以前読んだ、雨宮花凛さんの「右も左も一緒」という言葉がひどく納得できる。

Posted by ブクログ

2014/06/08

これも「本の雑誌」で紹介されていた一冊。連合赤軍兵士だった人四人に、主に服役後の人生についてインタビューしたもの。鬱々とした調子のものかと思ったが、意外にあっけらかんと語られていて、非常に面白かった。いろいろ考えさせられた。 ちょっと興味があってアマゾンのレビューをのぞいたら、...

これも「本の雑誌」で紹介されていた一冊。連合赤軍兵士だった人四人に、主に服役後の人生についてインタビューしたもの。鬱々とした調子のものかと思ったが、意外にあっけらかんと語られていて、非常に面白かった。いろいろ考えさせられた。 ちょっと興味があってアマゾンのレビューをのぞいたら、あまりに不評で驚いた。特に若い人には理解不能らしい。「どこまでも反省しないバカ」と罵倒しているものもあった。「事件」としての表層を、他人事として見るとそうなるんだろうけど…。著者(全共闘世代より少し下。私も同じ)が、「自分がもしあそこにいたらどうしただろう」と書いていたことについて、「そんな風に考える奴なんかいるのか」と反発しているものもあったが、いるんだよね、ここに。 連合赤軍に限らず、70年前後の学生運動などについて書かれたものを読むと、いつも苦しくなる。それは、その時代、その場所に自分がいたなら、間違いなく当事者として、その苦悩や挫折を経験しただろうと思うからだ。おっちょこちょいで、正義感だけはちょっとあるつもりの私は、あの頃大学に入ったなら(あるいは運動の盛んだった高校にいたなら)、集会に行き、デモに参加し、そのうちその大学(高校)の主流派のセクトに所属するようになり、まあ根性なしだからそれほどたいしたことはできなかっただろうが、何かの拍子に過激な行動へと流されていったかもしれない。 連赤の「事件」の中で言うなら、きっと粛正される側だっただろうが、実際自分があそこにいたならば、本当にいったいどうしただろう。そう考えること抜きにこの本を読むことはできない。この問いは私にとっては十分リアルなものだ。 (漠然とではあるけれど、連赤の問題はオウムとも共通するものがあるという気がしてならない。社会についての真面目な問題意識がとんでもない所に暴走していくという点で。市民社会が、異常者の起こした事件として切り捨てていくのも同じだ。ただ私にはオウムはうまく理解できず、リアルにとらえられないのだが。) そういう重い問いかけを含んではいるが、この本はまた、非常に面白くもある。前代未聞の大事件により左翼の運動に大打撃をあたえた人たちが、長い服役後(植垣氏など27年!)出所し、それぞれの人生を生きていく。生家の農業を継いだり、小さな会社を興したり、子供のいる人もいて保育園の送迎をしたり。一切取材を受けない人も(当然)いるなかで、ここで語っている人たちが一様に「逃げない」「語る責任がある」といっているのが心に残る。 話として抜群に面白いのが第1章の前澤さんだ。ざっくばらんに語られるご両親(特にお父さん)、祖母、叔父さん、奥さんの連れ子とのエピソードなど、まるでドラマのようだ。昔つけ回された公安の刑事とのやりとりなんかも笑ってしまう。この方職人なのだが、宮内庁の改修工事の時は「この人はちょっと…」と親方が言われたらしい。そりゃそうだろうなあ。 もちろん、十二人もの人を死なせた粛正は何故起こったのか、ということについてのそれぞれの考えも語られる。これについては多くの人が発言し、本が書かれ、映画や小説になり、それでもなおわからない。「みんな、連赤問題を、自分の理解可能なレベルに落として、解釈しているだけだ」という植垣氏の言葉が重い。「連合赤軍事件の全体像を残す会」が発足したのもその問題意識からだそうだ。ここでもいくつか示唆に富んだ見解が示されている。オウムもそうだが、自分とは関わりのないことと切り捨てずに、社会と集団の問題として考えるべきことは多いと思う。 最初と最後に、亡くなった方の名前と所属、年齢が記されている。みな若い。自分の子供たちと同じくらいだ。そう思ったら胸が詰まった。

Posted by ブクログ

2013/08/03

[焰の後]日本全国の衆目を集めたあさま山荘事件、そしてその後に明らかになり、一気に運動からの支持を失わせることになった「総括」。時代の一部を飾った衝撃の事件を経た人間は、その後どのように生活をし、残りの人生を過ごしてきたのか。連合赤軍による事件に当事者として関わった人間の「その後...

[焰の後]日本全国の衆目を集めたあさま山荘事件、そしてその後に明らかになり、一気に運動からの支持を失わせることになった「総括」。時代の一部を飾った衝撃の事件を経た人間は、その後どのように生活をし、残りの人生を過ごしてきたのか。連合赤軍による事件に当事者として関わった人間の「その後」を取材した作品です。著者は、「AERA」等で人物ルポを手がけている朝山実。 当事者により明かされる、そして推測される連合赤軍の内幕というだけで興味深い。なぜあの凄惨な出来事が起きたのか、組織として狂い始めてきたのはどこからなのか等、誰もが答えを見出せない、しかしあの時代を考える上では通り過ごすことのできない問いにも鋭くくい込んでいっており、大変読み応えがありました。それにしても、意外な程にインタビューを受ける人々が(ちょっと言葉は雑ですが)「平然」としているのが印象的。 改めて本書を読んで感じるのは、「出口」のない、「風通し」の悪い組織が持つおそろしさ。どこにも選択肢が転がっていない、それ故に1つの経路を転がり落ちていいうしかないどうしようもなさを改めて感じました。オウム真理教にも通じるものがあるという視点が本書の中にもありましたが、暴力の萌芽を宿していた団体が、山に入り退路を自ら断った中では、ああいった事件が起きるのはある意味では「当然」だったのかもしれないなとさえ感じられました。 〜風向きをかえるために、話をそらしちゃった。俺はそれが、山での総括問題の種だと思っている。〜 この時代の雰囲気は本当に想像が難しい☆5つ

Posted by ブクログ

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