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わたしの名は赤(上) ハヤカワepi文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2012/01/26 |
| JAN | 9784151200663 |

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商品レビュー
3.8
29件のお客様レビュー
オルハン・パムクの本は以前にも読んでいて、静かで美しい文章と、没入できる世界を感じていて 好みだった。 本作は代表作と謳われており、期待も高かったが、あまり面白く感じれなかった。 というよりも、本作の舞台であるオスマン帝国の時代背景や細密画の知識が私にあまりにも 欠けていたためか...
オルハン・パムクの本は以前にも読んでいて、静かで美しい文章と、没入できる世界を感じていて 好みだった。 本作は代表作と謳われており、期待も高かったが、あまり面白く感じれなかった。 というよりも、本作の舞台であるオスマン帝国の時代背景や細密画の知識が私にあまりにも 欠けていたためかもしれない。 オスマン帝国を舞台に、冒頭で殺された細密画師の犯人を捜すストーリーが軸となり、 登場人物が入れ替わりで語り手となってストーリーが展開していく手法は面白い。 また、東洋で花開いた細密画の文化の衰退と西洋の絵画の手法(遠近法)がもたらしたインパクト など、東西の文明がどのように相対立し、融合していったのかに思いを馳せることもできる。 ただ、やはり、殺人の犯人探しと12年ぶりに再会した男女のラブストーリー(とまでも言えない) といったわかりやすい話よりも、細密画とは何か、細密画師の真の名人とは、 イスラムの世界観をどのように反映しているのか、 はたまた、細密画の伝統と美に対する西洋絵画の侵食、といった話に比重がおかれていて、 それらを面白く感じることもあれば、興味に欠けて集中力が続かないこともしばしば。 犯人は彼が描いた絵の特徴から見つけ出されるが、それもまたなんだかややこしい。 あまりに背景知識に欠けると、すっきりと頭に入ってこないなーと感じて残念。 ただ、これまで全く興味のなかった細密画の深い世界を知るきっかけになった。 ほかの本や映像で知識を深めてから、あらためて読み直すと、 傑作と呼ばれている本作の価値が分かるだろうと期待して、 今回は一旦本を閉じる。
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決して小難しい小説ではない。むしろ平易で、ほんの少しだけでも時代背景やイスラム教の知識があれば読むのに苦労はないはず。さらに言えばミステリーあり恋愛ありの堂々たるエンタメ小説である。それでも、まだ何か掴みきれていないように感じさせる奥行きがある。イスタンブールの丘と路地を思い起こ...
決して小難しい小説ではない。むしろ平易で、ほんの少しだけでも時代背景やイスラム教の知識があれば読むのに苦労はないはず。さらに言えばミステリーあり恋愛ありの堂々たるエンタメ小説である。それでも、まだ何か掴みきれていないように感じさせる奥行きがある。イスタンブールの丘と路地を思い起こす 偶像崇拝が禁じられている文化での絵師の立ち位置 あくまでも物語の挿絵として 細密画に絵師のサインを残すべきか否か 神の恩恵として盲目を渇望する老絵師 西洋文化への警戒と憧憬 多民族国家オスマン帝国 他視点での語り。くわえて死者が語る、物が語る、絵が語る 第4の壁をうちこわして読者へ語りかける
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トルコ初のノーベル賞作家オルハンパムクの代表作。 様々な登場人物の独白によってまさに細密画やモザイク画のように物語が紡がれていく。死者や野良犬、絵に描かれた一本の木や貨幣までもが雄弁に語る。壮大な歴史絵巻であり人間ドラマでありサスペンスでもあり。 イスラム世界における芸術または世...
トルコ初のノーベル賞作家オルハンパムクの代表作。 様々な登場人物の独白によってまさに細密画やモザイク画のように物語が紡がれていく。死者や野良犬、絵に描かれた一本の木や貨幣までもが雄弁に語る。壮大な歴史絵巻であり人間ドラマでありサスペンスでもあり。 イスラム世界における芸術または世界観というべきものを垣間見る。自分とは全く違う人生を追体験するという読書の醍醐味を堪能できる一級の小説である。 おじ上がヴェネツィアの絵画に出会った時の衝撃、「わしは自分が他人とは別の異なった存在だと感じてみたかった」という告白。アラーこそ全てというイスラム世界において純粋な人間性が表出してくる瞬間。偶像を禁じたイスラム世界で絵を描くこととは。信仰の苦悩と矛盾をも言い当てている。遠近法や陰影法にしてもそこに思想があること、平面的な絵画にも意味があるのだと初めて知った。 さすがノーベル賞作家の代表作、読み応え十分。訳も素晴らしい。おじ上の死ぬシーンは上巻のハイライト。2件目の殺人も起こり物語はさらなるカオスへ。下巻に続く。
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