1,800円以上の注文で送料無料

心を癒すクラシックの名曲 CD-ROM付き SB新書
  • 中古
  • 書籍
  • 新書
  • 1226-35-03

心を癒すクラシックの名曲 CD-ROM付き SB新書

山崎潤一郎【著】, 南ゆうき【監修】

追加する に追加する

心を癒すクラシックの名曲 CD-ROM付き SB新書

定価 ¥935

110 定価より825円(88%)おトク

獲得ポイント1P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介 //付属品~CD-ROM付
販売会社/発売会社 ソフトバンククリエイティブ
発売年月日 2011/12/17
JAN 9784797367973

心を癒すクラシックの名曲

¥110

商品レビュー

3

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2025/12/08

本は付録である。本書に付属している8cm CD-ROM(懐かしのシングルCDサイズ)に、MP3ファイルで101曲のクラシック音楽が収められている。こちらがメインコンテンツで、本はこの101曲の解説書となっている。BOXCDに付属している解説書のような扱いと思って差し支えない。 ...

本は付録である。本書に付属している8cm CD-ROM(懐かしのシングルCDサイズ)に、MP3ファイルで101曲のクラシック音楽が収められている。こちらがメインコンテンツで、本はこの101曲の解説書となっている。BOXCDに付属している解説書のような扱いと思って差し支えない。 8cmCDに収められているMP3ファイルの総時間は約384分で、6時間強に及ぶ。たくさん盛り込みましたというサービス精神は評価できる。しかし、8cmCDという小容量のメディアにそれらを詰め込むためには、音質を犠牲にしてファイルサイズを小さくする必要がある。 CDに収められているMP3ファイルを一聴してみると、演奏よりもまず、音のひずみが気になった。演奏をじっくり聴く前に、「なんて音が悪いのだろう」と感じた。すぐにどれくらいの品質なのか、ソフトウェアで、サンプリング周波数とビットレートを確認してみた。MP3ファイルは、「MPEG2-LayerIII、サンプリング周波数22.05kHz、ビットレート48kbps VBR」となっている。サンプル音源や、付録で付いてくるようなMP3ファイルの標準的な品質は、「サンプリング周波数44.1kHz、ビットレート128kbps」だが、その半分以下の品質である。 音質をここまで、劣化させたMP3ファイルは初めて聴いた。これらのファイルは「鑑賞」に値する音源ではない。情報が削減され、ひずんだ音は聴くに堪えない。あくまでもサンプル、確認用と思えば、ぎりぎり許せる範囲の音だ。 曲は原典ではなく、編曲されている。弦楽用の編曲が多く、オペラのアリヤや、歌曲なども、声楽は入っていない。演奏は、有名オーケストラではなく、アーバン・スタジオ・オーケストラという団体だ。 収録されている101曲は、9つのテーマに沿って選ばれている。それはそのまま、本書の章立てになっている。 詳細は以下のとおりである。 第1章 心地よい睡眠を演出する、安らぎのクラシック [トラック1-13に対応] 第2章 気持ちのよい目覚めを実現するクラシック [トラック14-26に対応] 第3章 通勤中にオン・オフを切り替えるクラシック [トラック27-34に対応] 第4章 昼休みにリフレッシュするためのクラシック [トラック35-45に対応] 第5章 カタルシスへ誘い、心を洗うクラシック [トラック46-59に対応] 第6章 週末の朝、ベッドでまどろみ聴くクラシック [トラック60-69に対応] 第7章 週末の午後、ゆったりと充電するクラシック [トラック70-79に対応] 第8章 1日の疲れを一掃!バスタイムに聴くクラシック [トラック80-90に対応] 番外編 商談・プレゼン前に聴いて気持ちを高める“勝負”曲 [トラック91-101に対応] 「安らぎのクラシック」、「気持ちのよい目覚め」、「バスタイムに聴く」の3つは、実用的と言えるが、他の6つはあまり実用的なシーンとはいえない。もっとも、シーン別に合う楽曲というのは、人それぞれ違う。こういうものは、あくまでも著者の趣味、あるいは選曲時のきっかけとなったものだと考えるくらいがちょうどいい。シーン別に合った楽曲というよりは、著者がビギナーにおすすめする「癒しのクラシック音楽」と思った方がいいだろう。ビギナー向けの選曲として見れば、妥当の範疇である。 1曲当たりの解説は、1ページから2ページ。内容は、一般的な名曲解説本とは違い、肩の凝らない、緩めの解説となっている。これまで「解説」という言葉を使ってきたが、実は解説と呼ぶのはふさわしくない。「簡単な曲紹介に著者の感想を加えたもの」と言った方が適切である。 本書の言葉を引用すれば、「曲がもたらしてくれる癒しの感覚や効果、聴きどころ、時代背景や作曲家のトリビアといったものを中心にまとめた」(p3)とのことだ。 このような曲紹介文を書くのは、著者の山崎潤一郎氏は音楽制作業で、クラシック音楽の専門家ではないからであろう。クラシック音楽の愛好者の目から見ると、理解が浅いと感じたり、説明不足と思える記述も見られるが、入門者には悪くはない内容だ。とにかく気楽に読めることを優先させた文章である。 クラシック音楽の入門書には、入門者を挫折させるようなビギナーにとっては難しい本、とっつきにくい本もある。それらの本は、クラシック音楽のファンを増やす目的とは裏腹に、かえって遠ざけてしまうが、本書はクラシック音楽ファンを増やす方向に働く本だ。入門者にとって良い本と言える。

Posted by ブクログ