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女が先に移り住むとき 在米インド人看護師のトランスナショナルな生活世界
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 有信堂高文社 |
| 発売年月日 | 2011/12/21 |
| JAN | 9784842065809 |
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女が先に移り住むとき
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商品レビュー
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1件のお客様レビュー
前に何かmigrtion studies系の雑誌で書評を目にして、気になっていたので、邦訳が出たのを機に、何か参考になるかな?と手に取ったら面白く、飛ばし読みせずにカバーからカバーまで読んでしまった。 女性の国外移住増加が注目されているとはいえ、女性の一次移動を対象とした研究は...
前に何かmigrtion studies系の雑誌で書評を目にして、気になっていたので、邦訳が出たのを機に、何か参考になるかな?と手に取ったら面白く、飛ばし読みせずにカバーからカバーまで読んでしまった。 女性の国外移住増加が注目されているとはいえ、女性の一次移動を対象とした研究は少なかったこと、また、女性の移住は家事労働者や工場労働者などを中心に調査研究が行われ、専門職女性の国際移動を対象とした研究が少なかったこと、などが、従来の研究の特徴としてあげられる。 これに対し、本書は、インド、ケーララ州(地図を見て初めてどこだか分かった・・・)で看護師として働いていた女性たちが、看護師不足のため、外国人が数多く看護領域で就労ビザ、永住権を取得するアメリカに移住し、正看護師資格を取得して、今度は家族(夫や子ども、さらに自分の兄弟を含む拡大家族)を呼び寄せるという、一次移民としての女性を扱っている。 加えて、先行する妻に合流する形でアメリカに移住する男たちは、移住により収入や職業威信を上昇させる妻と異なり、下降移住を余儀なくされる。(エンジニアや教師から肉体労働や医療補助など)。 本ではケーララからの移住者が、職場、家族、コミュニティ(教会)におけるジェンダー関係において、どのように「交渉」しているのかを、フィールドワークとインタビューから解き明かしている。そこには、単純なジェンダー関係の転倒ではなく、移住によって変化した関係を、他の場所で補完したり、意図的・非意図的に関係のバランスをとって維持する、などの細かなパワーが働いていることが、とても興味深かった。 面白いと思った点いくつか。 ・国際移住に限らず、現代社会の変動のなかで、職場や家庭でのジェンダー関係は、動揺・変化している。その変化に対する人びとのミクロな対応という意味では、今移住することなく、現在の日本に暮らす自分から見ても、同じような現象は起こっているように思えた。たとえば夫婦関係で妻が経済力を夫と同等な形で付けたときに、家事責任が同等に配分されるわけではなく、経済的な決定等でも、依然として男性が責任者として振る舞い、女性がそれを支持するようなケースは多いよなぁ、とか。(他にも色々・・・。家族社会学ではそういう具体的な調査研究があるのだろうが) ・自分の研究テーマである、日本人女性の海外移住労働について考えた。自分がインタビューしてきた多くは、労働者階級ではないが、専門職ではない人が主。事務職からマネジメントへと上昇していくような職域。彼女たちのジェンダー関係の変化、動揺とそれへの対応を、改めて見なおしてみなくてはと思った。 ・看護師の国際移動というテーマで書かれた本書に対し、訳者たちは、やはり、日本がインドネシア、フィリピンとのパートナーシップ協定の1つとして導入を進めた看護、介護職の移住に触れて、日本との関連を示唆している。私ももちろん、その比較の可能性を感じつつ、さらに気になったのは、日本人女性看護師が海外へ移住するというケースはどの程度あるのか?というコトだった。昨年2月のNZ地震で被害にあった日本人の方の中に、看護師が複数含まれていて、おや?と思ったのだが、改めてそのときに送り出しの仲介起業として名があがっていたところのウェブサイトを見ると、看護師の留学やワーキングホリデーが大きく扱われていることが見て取れる。 http://www.nurse-ryugaku.com/ 看護師という専門/資格職に就く彼女たちは、キャリアの中断があっても、同等の仕事に戻りやすいため、ワーホリを利用して日本を一時的に離れるという選択をとりやすい。また、一般的なワーホリメイカーは日本食レストランや観光産業で働くしかなく、給与も低く抑えられているが、看護師は、看護助手として比較的好待遇の仕事に就き、帰国後の就労にも行かせるような体験をすることができる、ということのようだ。だが、この企業のプログラムは、こうした一時的な海外看護体験の延長上に、オーストラリア、NZ、アメリカ等で正規の看護師として働き、永住するというプランをおいている。(体験談中では、一件のみ正規看護師として働く女性のケースが取り上げられていたが、この人はオーストラリア人と結婚しているようだった。看護師としての永住と、結婚のどちらが先なのかはわからない) 日本人の看護師たちが、なぜ海外へ留学、インターン経験などを目的に渡航しているのか? その先にはどんな人生プランがあるのか。 色々考えさせられた。
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