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ヤクザと原発 福島第一潜入記
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2011/12/16 |
JAN | 9784163747705 |
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ヤクザと原発
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商品レビュー
3.6
55件のお客様レビュー
サカナとヤクザがオモシロかったので読んでみた。2011年の東日本大地震により起こった原発事故からここにヤクザ利権があるはず!と潜入調査するルポでオモシロかった。原発事故からもう10年が経ち、あの当時本当にどうなるか分からなかった放射能の恐怖を思い出させるだけの情報が詰まっていて...
サカナとヤクザがオモシロかったので読んでみた。2011年の東日本大地震により起こった原発事故からここにヤクザ利権があるはず!と潜入調査するルポでオモシロかった。原発事故からもう10年が経ち、あの当時本当にどうなるか分からなかった放射能の恐怖を思い出させるだけの情報が詰まっていてもっと早くに読んでいれば良かったなと思う。一方であのとき当事者たちがどんな思いでどんな作業をしていたのか記録に残っていて、それを知ることができる本、読書の尊さも感じた。 タイトルにもあるとおり原発とヤクザの関係を探っていくのだけども産業構造からしてヤクザが入り込んでいるのは自明に近いという話が衝撃。今に比べて暴力団やヤクザへのアレルギー反応が牧歌的だとはいえ、あれだけ注目されていた原発事故の収束に暴力団がコミットしている。そもそも原発建設する際に田舎の村社会に入り込んでいく必要があり、揉め事の仲介人である暴力団が必ずそこにいたという話や社会の矛盾に寄生していくのが暴力団という論旨は納得できた。 ”万が一の事故の際、被害を最小限にとどめるだけではない。地縁・血縁でがっちりと結ばれた村社会なら、情報を隠蔽するのが容易である。建設場所は、村八分が効力を発揮する田舎でなければならないのだ。” ヤクザとは関係なく原発作業の潜入ルポとして抜群にオモシロい。全く知らない世界に対して筆者が必死にくらいついていく。マスコミである身分を偽っているので常にスリリングな展開も最高。当然放射能は怖いものだけど、防護服による熱中症が一番危ないという現場取材してないと分からない話もあり興味深かった。暴力団ダメ絶対!と抑止していくのはいいけど、結局それが表面上だけのアンダーコントロールなのであれば、それこそ原発とうりふたつ。原発、ヤクザとどう向き合っていくのかは誰かではなく自分の話でもあるなと感じた。
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東日本震災後から数年経て東京から原発30km圏内の地元に戻りまず驚いたのは、反原発の声が東日本よりも小さいこと。この本を読んで納得しました。
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普通の経済・法律の枠組みに収まらない反社会勢力は一体どういったロジックで上手く回っているのかといったことがずっと気になっている。単なる怖いもの見たさもあるが、自分がそういったことをしないにせよ、悪意を持ちルールを破る覚悟をしている場合にどういった手段が存在するのかということを知っ...
普通の経済・法律の枠組みに収まらない反社会勢力は一体どういったロジックで上手く回っているのかといったことがずっと気になっている。単なる怖いもの見たさもあるが、自分がそういったことをしないにせよ、悪意を持ちルールを破る覚悟をしている場合にどういった手段が存在するのかということを知っておくことは、自衛のためにもなるのではないかと考えている。「サカナとヤクザ」という本を知り、読みたいと思ったが電子書籍が出ていなかったので、同じ著者のこの本をまずは読んでみた。 最初は反社会勢力と原発の関係は一体どんなものなのかと想像もつかなかったが、本書で取り上げられている接点は、そこまで特別なものではないように思った。まず、原発に限らず巨額の公共工事は反社会勢力が儲ける絶好のチャンスである。地元の意見をまとめ、街を代表し電力会社やゼネコンと交渉する。また、工事のための人員を出す。福島の事故の後は、事故現場に入るような人間を派遣するようなことろでも反社会勢力が出てきているようだ。原発にはタブーが多く、そのような性質は反社会勢力と相性が良い。 正直、タイトルから想像した内容からすると、個人的には期待はずれだった。原発作業員として事故後の福島第一復旧作業に潜入したレポートは貴重であり、ずさんな被爆量管理など、なかなか面白かった。一方で、反社会勢力との関係の話はそこまで多くない。本人も終盤で、もっと良い潜入取材が出来たのではないかとやや反省している部分がある。
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