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ソ連史 ちくま新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2011/12/07 |
| JAN | 9784480066381 |
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ソ連史
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商品レビュー
3.8
33件のお客様レビュー
「失敗の歴史」を学ぼうとしてこの本を手に取りましたが、「資本主義を越えうる希望」を感じずにはいられませんでした。 おそらく多くの人が、共産主義では労働への意欲が削がられ、かつ中央集権化されて独裁政治になる、といったようなイメージを持たれているかもしれません。 しかしこの本をと...
「失敗の歴史」を学ぼうとしてこの本を手に取りましたが、「資本主義を越えうる希望」を感じずにはいられませんでした。 おそらく多くの人が、共産主義では労働への意欲が削がられ、かつ中央集権化されて独裁政治になる、といったようなイメージを持たれているかもしれません。 しかしこの本をとって、そんなに簡単な話ではないことをひしひしと感じました。共産主義固有ではない問題点、そして共産主義ゆえの政治の良さが、それぞれ多くあるのだな、と。 手紙によって直接民意を届けられること、反映されないものに対しても説明責任がなされたこと、社会団体の自立が促されていたこと、まさに理想とされる政治の要素が多々あったことには本当に驚きです。 ドイツによるポーランド侵攻から始まる第二次世界大戦も、相当なトラウマだったのでしょう。緩衝地帯を設けようとする姿勢も、西側諸国への恐怖も尤もです。 今思えば、この時代にユーリガガーリンを宇宙へ送っていること自体、ものすごいことですね。
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ソ連に対する私のイメージは、「冷戦の敗北者」「独裁的な社会主義国家」というステレオタイプなものだったのだが、本書を読んで、自身の単純な認識を改めることになった。 特に興味深い点を2点挙げる。選挙の祝祭としての役割と環境問題である。 一党独裁制であったソ連だが、人民の抑圧という...
ソ連に対する私のイメージは、「冷戦の敗北者」「独裁的な社会主義国家」というステレオタイプなものだったのだが、本書を読んで、自身の単純な認識を改めることになった。 特に興味深い点を2点挙げる。選挙の祝祭としての役割と環境問題である。 一党独裁制であったソ連だが、人民の抑圧という反面、民意を汲み取る努力を欠かさなかった点は甚だ意外であった。選挙は、ソ連共産党への追認に加え、人民統合の舞台装置として活用されていた点が面白い。 また、利潤の最大化を目的としない社会主義国家であっても、環境問題が深刻化していたことは逆説的に感じた。日本と異なり、法整備がなされて尚、環境破壊が続いた点に、ソ連の環境問題の独自性があると思う。 この他にも、大テロルの要因、大祖国戦争の実態、雪どけ後の経済停滞、ソ連崩壊の理由が端的にまとめられており、ソ連史の基礎知識習得に大いに役立った。適宜再読し、20世紀の大国への理解を深めていきたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
以前からソ連に興味があったものの調べもせずぼんやりと生きていたため、ようやく手を出してみました。ソ連史の全体について要点を抑えつつ多面的に書いてあり、良書でした。 実態が伴わないながらも一般的なイメージの一党独裁的なソ連というより、遥かに自由(統制しきれなかったとも言えるが...)で、国民の声を聞いていることに驚きました。 また、国民側も不満一色という訳ではなく、明るい未来を信じて共産主義建設のために献身した人々が少なからずいたことも驚きでした。 投票率の高さや国への投書の数はすさまじく、また国側も民意を組む意図があったというのは、政党を選べない一党支配だからこそ国民も「この政党に変わってもらわなければならない」という切実さがあるように思えました。 資本主義に対抗する崇高な理念だった社会主義がどうしてああも失敗してしまったのか。今日では資本主義でも社会主義でもない体制が模索されており、新しい理念というのはしばしば魅力的に映りますが、少なくともそうした対抗文明には一定の危機感も持たなければならないなと思わされます。 本書の締めくくりの言葉が非常に印象的だったので、以下に引用します。 ─ソ連の歴史を研究する者としては、果たして「対抗文明」が現れることがよいことなのか疑問や不安を抱かないでもない。善き意図が善き結果につながるとは限らず、「対抗文明」のほうが優れたもの、善きものとなるとは限らないからである。こうした疑問や不安を払拭する意味でも、ソ連という強力な「対抗文明」の歴史、そしてソ連の存在した二〇世紀の歴史から学ぶべきことはまだ尽きていないのではないかと思う。
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