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怨霊になった天皇 小学館文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2011/12/06 |
JAN | 9784094086690 |
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怨霊になった天皇
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怨霊になった天皇
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商品レビュー
3.7
14件のお客様レビュー
怨霊(御霊)信仰が、主に天皇家·朝廷にどのような影響を与えてきたかを知ることのできる一冊。 民間信仰における、怨霊や御霊、たたりなどは他にも様々な本が出ているのが、天皇家の流れを汲む著者ならではの視点だと思う。 祭事の一環かと思ったけど、そこまで恐れていたのか…と少し驚いた。 ...
怨霊(御霊)信仰が、主に天皇家·朝廷にどのような影響を与えてきたかを知ることのできる一冊。 民間信仰における、怨霊や御霊、たたりなどは他にも様々な本が出ているのが、天皇家の流れを汲む著者ならではの視点だと思う。 祭事の一環かと思ったけど、そこまで恐れていたのか…と少し驚いた。 先に怨霊が多発した中世の寺院(京都の大部分を「境内」とした寺社勢力)について書かれた『寺社勢力の中世』を読んだが、 教義や神仏をたくましく利用し、死者をも恐れず、自分たちのコミュニティを保った寺社勢力(民間)とはやはり違う。 このあたりは、どんなに困窮しても社会の上部にいた人々と、自分の身は自分で守れの庶民の違いか。 この違いで一つ思ったのが、著者の説く「和の国」だ。 戊辰戦争で矢面に立った皇族や賊軍の頭は、その後、怨霊対策?もあって許された。 これが尊ぶべき和の精神というが…。 では、彰義隊はどうか?会津戦争の会津藩幕府軍側の死者はどうか? 賊軍であるという理由で、錦の御旗を挙げた官軍はその埋葬を認めなかった。野ざらし、ミセシメの類である。 皇族や大名藩主レベルは許される。 しかし、そこいらの庶民は許されない。天子様に楯突いた賊軍。奸臣はどこまでも民である。 「和」というのは、「怨霊」というのは、「社会的影響」に左右されるのではないだろうか。 社会的影響が大きいから、国を転覆させるほどの怨霊になれる。祀らねば、許さねば。 どれだけ恨みをもって死んでも、庶民にはそんな力はあるまい。放っておけ。 結局、社会的に価値のある存在だけが強い怨霊になり、それ以外は打ち捨てられる。 和というものにしろ、上級国民に限る!じゃないの? ……なんて、ニュースサイトのコメント欄みたいなことを思ったりもした。 天皇家朝廷から見た怨霊·御霊信仰と、民間レベルの怨霊伝承を比較してみると、やはり面白いかもしれない。 怨霊の影響範囲や被害、怨霊誕生の背景は権力闘争なのか差別や蹂躙の被害なのか、祭祀はどのようになされたのか。その違いもやんごとなき人々と庶民の考え方の違いの良い考察になると思う。
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職場の上司と日本三大怨霊の話をしてからこの手の本にアンテナが立ってます。。 本書は明治天皇の玄孫にあたる竹田氏の著書で、三大怨霊の話ではなく、怨霊と化した天皇家の方々のその原因や経緯、呪いの全容と同時に、海外との比較や呪いの先にある許しの力について語られた本でした。 怨霊から日本の歴史を追う作業はとても面白く、非科学的な解釈も含めそれが当時の世相であったと思うと、一つ歴史を深く知ったような気分になりました。 例えば、崇徳天皇の祟りによって平氏政権が成立し、朝廷から政治権力が離れたというのは当時の一般常識であったこと、そしてその後も平氏から源氏、北条、足利、信長、秀吉、徳川家と移り、700年経ってなお、政権が朝廷に戻ってきていないのは祟りが続いたせいだと孝明天皇は考えていて、「崇徳天皇の神霊を京都に奉還してこれを慰め奉るべし」との議があり京都に白峯社を創建した、とかね。 もっと非科学的な事例で言うと、南朝北朝の動乱は、南北朝合一を以って南朝は歴史の表舞台から姿を消しますが、それは完全に消滅したわけではなく、水面下で皇統を呪詛する存在となっているそうです。具体的な現在の取り組み(?)は皇室に女子が生まれるよう呪詛し続けているそうで、実際昭和天皇も5人目にしてやっと男子を授かり、その後平成18年に悠仁様が生まれるまで41年間は9人の皇族が生まれましたがその全員が女性だったんですよね。9名連続で女子が生まれる確率は2/1000だそうです。もちろんこれが呪詛の結果とは言い切れませんが、そういう南朝の存在があると知ったうえで事実を考えると・・・何とも言えない気持ちになりました。。 また、怨霊が神となるのには、日本人独特の許しの文化があると述べられていました。 それに異論はありませんが、本書ではなく別の本では(天皇家ではありませんが、三大怨霊の)道真などがたどった怨霊が神となる経緯などは仏教と密接にかかわっていて、それに深く納得感を得たのですが、本書では宗教と怨霊の関わりについてはほとんど触れられていなくて、著者の見解を聴きたいところでした。
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「怨霊は生者がつくるもの」 竹田さんの本は初めて読んだけど、テレビのイメージと違って(笑)落ち着いた本だった。私に歴史の知識が浅くて、当たり前に語られる歴史の話がわからなかったりして、Wikipedia片手に読まざるを得なかった。この本を入り口に、歴史について勉強したいと思う。
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