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ファミリーポートレイト 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2011/11/15 |
JAN | 9784062770620 |
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商品レビュー
3.8
70件のお客様レビュー
この本は桜庭一樹が全て詰まっている。 「私の男」のザラザラした不快感。「砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない」のティーンエイジャーの複雑で理解不能な闇。「荒野」も「製鉄少女」も、そして全編通して「地獄行き」。前半はマコとコマコの非現実世界での、リアルで暗い逃避行。後半は駒子の幸福へ背を向...
この本は桜庭一樹が全て詰まっている。 「私の男」のザラザラした不快感。「砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない」のティーンエイジャーの複雑で理解不能な闇。「荒野」も「製鉄少女」も、そして全編通して「地獄行き」。前半はマコとコマコの非現実世界での、リアルで暗い逃避行。後半は駒子の幸福へ背を向けて大人になる姿。相変わらず靄のかかった暗い世界なのだが、なぜか読み出したらやめられない陶酔感。長い話でしたが、とても印象的な心に刻まれる小説でした。
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すごく現実感のある話なのにどこかおとぎ話のようなふわふわとした世界観。前半の母と子のどうしようもない感じがたまらなく好きだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
マコとコマコ(母と娘)の逃避行。 親子というよりは、コマコを所有物、時にはいないものとして。絶対服従の関係。 10年間。 絶対服従は変わらないのだけれど、コマコも成長し、マコに対しての愛情に変化がでる。 マコがいなくなったコマコはそのあとをどういきるのか。 破壊行動、暴力。 止められない衝動。 マコはピンク、コマコは水色。 いろんなものを演じられるけど、自分は演じられなかったコマコ。 書くことから逃げた後に、出会った真田との関係。 きれそうで切れない、失ってしまうかもしれない、快適で柔らかな朝には戻りたくない、合わないし、自分を変えられないと思うのに、気になる存在。 コマコの本は読まないと言っていたのに、関係がギクシャク、彼女を変えてしまった(もとに戻りつつある、戻っただけ)その原因を知るためか、コマコの本が部屋の中に。コマコは、見て見ぬふり。 最後までどうなるか、途中で別れてしまうのか気になって読んだ。 第二部の文字に眠るは、少し苦手だった。 嘘の話をつくって語るシーンが多くて。 出会いの場面は良かった。 いろんな人と出会って、この時はわからなくても鍛冶野さんが語った意味や、繋がりをふりかえる、作家として動き出す(作家になるんだろうなと思った)大事な章なのだろうと思ったから、時間がかかったけれど、嘘の物語をとばさず読んだf(^_^; ポルノスターの彼女との出会い。 父親から連絡がくるのをずっと待つ。 来ないんだろうな、最後がどうなるかは想像通りだったけど、彼女の叫びがつまった章。 p681-12~16
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