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聯合艦隊司令長官 山本五十六
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2011/11/09 |
JAN | 9784163746401 |
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商品レビュー
3.6
26件のお客様レビュー
半藤史観に騙されるな!
五十六を正義の人と捉えてる時点で全く話にならない。 デマゴーグ半藤に騙されてはならない! (余談:映画も全くダメでした)
反半藤
「半藤一利」の『聯合艦隊司令長官 山本五十六』を読みました。 「半藤一利」作品は『戦士の遺書―太平洋戦争に散った勇者たちの叫び』以来なので、2年半振りくらいですね。 -----story------------- 日米戦争に反対しながらの真珠湾攻撃という決断。 「半藤一利」が...
「半藤一利」の『聯合艦隊司令長官 山本五十六』を読みました。 「半藤一利」作品は『戦士の遺書―太平洋戦争に散った勇者たちの叫び』以来なので、2年半振りくらいですね。 -----story------------- 日米戦争に反対しながらの真珠湾攻撃という決断。 「半藤一利」が最も愛する提督の真骨頂を、「半藤」昭和史の名調子で語り下ろす。 「山本五十六」の願いも空しく開戦へ。 太平洋戦争におけるこの人の指揮ぶりは、求めて戦いにいくような“性急さ”と“激しさ”に終始する。 それもすべて戦争を早期のうちに終らせたいために―。 ----------------------- 以前、DVDを借りて観た、映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』の原作です。 映画の原作なので小説風のドキュメンタリー作品を想像していたのですが、、、 「半藤一利」が昭和史に関する豊富な知識や「山本五十六」に関するエピソードをもとに、太平洋戦争について口述筆記した… といった趣の作品で、以下の5章構成となっています。 ■第1章 海軍次官としての奮闘努力 (鈴木貫太郎を訪ねて、二・二六事件で明けた年 ほか) ■第2章 開戦へと「急坂を転がる石」 (ドイツ軍ポーランド侵攻開始、米内内閣の成立と崩壊 ほか) ■第3章 「われ奇襲に成功せり」 (即刻辞表を出せ!、ハル・ノートからの一瀉千里 ほか) ■第4章 ミッドウェーの落日 (戦争はその名を変えて、緒戦に大勝したあと ほか) ■第5章 山本長官の最後の決断 (隠されたミッドウェーの敗北、ガ島で飛行場をめぐる悪戦苦闘 ほか) 読んでいると、ぐいぐいっ と「山本五十六」の魅力に惹きこまれ、その行動や言動に共感しながら読み進めました。 「半藤一利」は、「山本五十六」贔屓を自認している作家なので、実際よりも美化されている部分があるかもしれませんし、本書に書かれていることが真実かどうかを判断できるだけの知識は持ち合わせていませんが、、、 本書で紹介されていることが真実であれば、「山本五十六」の主張が正しかったことは、その後の歴史が証明していますよねぇ。 過去を変えることはできないし、過去が変われば私自身も存在していないかもしれませんが… 当時の政治家や国民の判断が正しくなかったことは確かですね。 仕事のうえでも参考となり、教訓となり得るエピソードが多かったですね、、、 特に慢心… ハワイ海戦(真珠湾攻撃)やマレー沖海戦等、緒戦に大勝したことで軍部に慢心が生じたことが、ミッドウェイ海戦等での判断誤りに繋がり、その後、坂道を転げ落ちるように敗戦に向う道を加速して行ったという事実は、仕事でもスポーツでも家庭でも、活かせる教訓だと思います。 毎日毎日、厳しい練習ばかりをして、試合をしたことのないチームが初めての試合で大勝して実力を過信してしまう、、、 そんな感じですもんね… ラグビーに例えて想像してみると、その気持ちもわかるような気がしますね。 本書で印象に残っている言葉、「山本五十六」が兵士の命を大切に考えていたことが伺える言葉を記しておきます。 ----------- 「百戦百勝不如一忍(百戦百勝、一認ニ如ズ)」 「山本五十六」が海軍省次官時代に執務机のうしろにかけていた「澤庵禅師」の言葉で、百戦して百勝するよりも、じっと耐えて戦わないのが最良の道という意味だそうです。 ----------- 「百年兵を養うはなんのためだと思っているか! ただ国家の平和を護らんがためである。 もしこの命令を受けて帰ってこられぬと思う指揮官があるならば、ただ今より出動を禁止する。 即刻辞表を出せ!」 真珠湾に向かう前、「山本五十六」が全指揮官に対して、 「日米交渉が成立したら攻撃隊発進後であっても引揚げを命ずる」 と指示したことに対し、「南雲忠一」中将が、 「それは無理です。 敵を目前にして帰ることなどできません。 士気にも影響します。 そんなこと、実際問題として実行不可能と考えます」 と反対の声をあげますが、それを「山本五十六」が一喝した言葉です。
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日本が英米と戦争することを反対していながら、第一線で戦争を指揮していた聯合艦隊司令長官。 マスコミや国民感情の潮流が、如何に国家の行方に影響するかを、当時の戦争へ突き進む日本の姿を知り恐ろしさを覚えた。 数少ない冷静に戦況を判断していた人であった意見は、軍のプライドや威厳、学習を...
日本が英米と戦争することを反対していながら、第一線で戦争を指揮していた聯合艦隊司令長官。 マスコミや国民感情の潮流が、如何に国家の行方に影響するかを、当時の戦争へ突き進む日本の姿を知り恐ろしさを覚えた。 数少ない冷静に戦況を判断していた人であった意見は、軍のプライドや威厳、学習を軽視した教条的な姿勢に全て蔑ろにされてしまう。 日本国民は、空気を読むこと、信用することが正しいことであるということを大切にするという特徴があると思う。そのことが決して悪いことばかりとは言わないが、時としてそれは思考停止に陥り、マイノリティを排除することにつながってしまうのではないかと思う。 人のことを手放しで信用するのではなく、自分の頭で考え、自分の意見を持ち、自分の言葉で発言する。そうしたことが偏った思想に流されることなく、さまざまな考えから正しい選択をすることができることになるのではないだろうか。私たちは歴史から現代の日本が抱える課題を見つめ直すことが必要なのではないかと本書を読んで感じた。
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