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持ち重りする薔薇の花
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2011/10/27 |
JAN | 9784103206095 |
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持ち重りする薔薇の花
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商品レビュー
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丸谷才一氏最後の長編小説。 元経団連会長にして旧財閥系企業の名誉顧問である梶井のもとに、ジャーナリストの野原が訪れる。梶井は、80年代初めのニューヨークで、音楽院に通う日本人学生たち(厨川、西、小山内、鳥海)と知り合った。そして彼らが結成した弦楽四重奏団に「ブルー・フジ・クワル...
丸谷才一氏最後の長編小説。 元経団連会長にして旧財閥系企業の名誉顧問である梶井のもとに、ジャーナリストの野原が訪れる。梶井は、80年代初めのニューヨークで、音楽院に通う日本人学生たち(厨川、西、小山内、鳥海)と知り合った。そして彼らが結成した弦楽四重奏団に「ブルー・フジ・クワルテット」と命名。やがて世界有数のカルテットに成長した四人には様々な軋轢が起こりはじめるが…。 旧仮名遣いで紡がれてはいるが、なめらかな文章は読みやすく、酔える。四人が繰り広げる愛憎劇は、実に人間くさく、芸術とは縁遠いように思える。しかし、確執が深まるほど、奏でられる音楽は一層美しくなるという皮肉。堪らない、けれども読むのをやめられない。
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年に1度くらい、何故か発作的に丸谷氏の旧仮名遣いのヌメッとした文体を読みたくなります。もっとも挫折することも多いのですが、この作品は楽しく読めました。 世界的名声を得た日本人弦楽四重奏団(クヮルテット)が経てきた道のり・人間模様を、彼らの結成時からの支援者であった元経団連会長が...
年に1度くらい、何故か発作的に丸谷氏の旧仮名遣いのヌメッとした文体を読みたくなります。もっとも挫折することも多いのですが、この作品は楽しく読めました。 世界的名声を得た日本人弦楽四重奏団(クヮルテット)が経てきた道のり・人間模様を、彼らの結成時からの支援者であった元経団連会長が、友人の元編集者の求めに応じて語るという形式です。 その中で、片やクラシック音楽(やM&Aなどの経済関係やその他諸々)についての蘊蓄を披露しつつ、もう一方では通俗的なメンバー間の確執(それも女性がらみできわどい描写)も語られます。 つまり高尚と卑俗の混合です。このあたり、読み手が丸谷さんに何を期待するかで評価は割れそうですが、個人的には良い塩梅と思います。ただ全体に達観というか(それが味といえば味なのですが)余りにさらりと語られ過ぎてるように思います。まあ、著者も作品中の語り手もお年寄りですからね。
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クァルテット。それは四重奏のこと。 どうやら四重奏は、 他の何重奏よりも、 オーケストラよりも、 緊密な構造らしい。 不思議なもので、クァルテットの人間関係が複雑になるにつれ、奏でられる音楽は、深く、美しいものになるようだ。 なんと恐ろしく興味深い世界なのか。
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