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文化と外交 パブリック・ディプロマシーの時代 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2011/10/24 |
JAN | 9784121021335 |
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商品レビュー
3.8
13件のお客様レビュー
日本のパブリックディプロマシーに投ずる予算は先進国の中で圧倒的に低い(国際交流基金の展開力も含め)。にも関わらず、日本への関心を高めるなど漠然とした目標がずっと掲げられている。もっとターゲットを絞り、具体的な目標にフォーカスしたアプローチこそ必要。また、メタ的な要素としては自国に...
日本のパブリックディプロマシーに投ずる予算は先進国の中で圧倒的に低い(国際交流基金の展開力も含め)。にも関わらず、日本への関心を高めるなど漠然とした目標がずっと掲げられている。もっとターゲットを絞り、具体的な目標にフォーカスしたアプローチこそ必要。また、メタ的な要素としては自国に都合の良いところのみ移さず、自分の国のオープンさ・器の大きさを示す方がよっぽど効果がある。結局、相手の心と精神を掴むことが重要で、伝統的外交とは異なり、相手国国民に直接アプローチできるこの分野の可能性は日に日に高い。日本文化論の焼き直し(自然との共生・伝統と最新の融合など)の点に対する批判はとても納得しました(笑)
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政府要人同士の伝統的外交と異なり、相手国世論に直接働きかけ、相手国国民の「心と精神を勝ち取る」ためのパブリック・ディプロマシーについて、その中国や欧米による最前線から始まり、その起源と今日に至るまでの概念的変遷、代表的な手法と事例、注目すべき近年の動向、それに対する懐疑や批判、そ...
政府要人同士の伝統的外交と異なり、相手国世論に直接働きかけ、相手国国民の「心と精神を勝ち取る」ためのパブリック・ディプロマシーについて、その中国や欧米による最前線から始まり、その起源と今日に至るまでの概念的変遷、代表的な手法と事例、注目すべき近年の動向、それに対する懐疑や批判、そして、日本におけるパブリック・ディプロマシーの歴史と課題まで、幅広く論じている。パブリック・ディプロマシーについて考えるには最も適した一冊だと思われる。 ただ、いろいろな要素が詰め込まれているので、通読した後、「で、パブリック・ディプロマシーとは何だったか」と思い返そうとしても、あまり浮かんでこなかった。パブリック・ディプロマシーというのは、一言ではなかなか語り難い概念であることを感じた。他方、パブリック・ディプロマシーに対する著者のスタンスがいまいちよく掴めなかったことも、理解が十分に進まなかった一因であるように思う。 パブリック・ディプロマシーへの批判として、その「政治性」や「戦略性」への批判が取り上げられていたが、個人的には、プラグマティックに考えて、文化が政策遂行の手段となることにあまり抵抗はない。むしろ、現在の日本のパブリック・ディプロマシーには、明確な政策目的や戦略性が足りないことが問題だと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ソフトパワーを活用した外交、パブリック・ディプロマシー(PD)について書いてある本。2011年発行なので最近の情勢が反映されている。特に東日本大震災と中国との関係の変化は大きい。 大まかな流れはPDの今、歴史、具体例、批判、日本のPD、となっている。ソフト・パワーはジョセフ・ナイが提唱したものとして知っていたがこの本はアメリカだけでなく世界各国でソフト・パワーがどのように機能しているのかが解説されている。 重要なことは、外交という点からすれば効果が無ければ打ち切られてしまうのもやむを得ないが、PDは確かに効果が目に見えにくいが効果は確かにあるということだ。狭い国益に縛られればかえって国益を損ねかねない。日本は特に中国との関係改善のためにPDを活用したい。しかし現状はPDの規模は驚くほど小さく、まずはPDの重要性を認識することが必要である。
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