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なぜ政府は動けないのか アメリカの失敗と次世代型政府の構想
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2011/10/19 |
JAN | 9784326351565 |
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【由来】 ・はてなのブックマークから 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・政府も仕組み。その仕組みの弊害と次世代型組織への...
【由来】 ・はてなのブックマークから 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・政府も仕組み。その仕組みの弊害と次世代型組織への視点、提言。アメリカ政府の話なので参考程度。 【目次】
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著者の義母(ミルドレッド)の看護を題材に、最近のアメリカ政府の問題の特徴として、「ミルドレッド・パラドックス」(=政府職員に誰も会わないまま政府の重要なサービスを受けていたこと)と「ミルドレッド・コロラリー」(=関係者が多すぎて、サービス全体を調整する者がおらず、誰もその責任を負...
著者の義母(ミルドレッド)の看護を題材に、最近のアメリカ政府の問題の特徴として、「ミルドレッド・パラドックス」(=政府職員に誰も会わないまま政府の重要なサービスを受けていたこと)と「ミルドレッド・コロラリー」(=関係者が多すぎて、サービス全体を調整する者がおらず、誰もその責任を負っていないこと)という2点を導出し、政府がネットワーク化している実態を描き出している。そして、ミルドレッドのケースはたまたまうまくいったが、ハリケーン・カトリーナへの政府の対応に見られるように、直面する課題が、従来の制度に合っていないことによる政府の不具合が顕著になっていると指摘している。そして、このような状況下での非ルーティーンな問題に対しては、従来の政府の「自動販売機モデル」では限界があり、「ロケット科学型モデル」による対応が求められると主張している。結論としては、次世代のアメリカ政府は自動販売機モデルと活用型ガバナンスの使い分け、ロケット科学型のリーダーシップを育成し定着させるという課題に直面しており、それを解決することが必要だと指摘している。 本書は、アメリカの事例をもとに分析を行っているが、政府のネットワーク化による問題は日本にもかなりの程度あてはまる問題だと感じた。現代における政府の課題を指摘したという点で本書の意義は大きい。しかし、その解決策として示される「ロケット科学型モデル」は、「結果を出すことに集中する」「相互協力によって結果を出そうとする」「情報を使ってコミュニケーションを活発化する」など、正論なのだが、ごく当たり前の精神論的なことが多く、ちょっと肩透かしを食らった感じはあった。ただ、そのなかでも、「必要になるまえに信頼関係を築いておく」ということは特に重要であると感じた。 本書では、リーダーシップの重要性も随所で指摘されているが、そのような記述を読んで、いわゆる「スーパー公務員」を連想した。まあ、詰まる所、システムというより、政策に関わる人々の資質、心構えということが今後の政府のパフォーマンスの鍵ということだろう。
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2005年8月に発生したハリケーン「カトリーナ」によってニューオリンズに大きな被害が発生したが、米国政府がすぐには何もできなった原因から始まる。当時、米国政府は効率化のため、民間にできることは民間に移すというやり方をしていたのだが、ルーチンワーク化されてしまい、こうした不測の事態...
2005年8月に発生したハリケーン「カトリーナ」によってニューオリンズに大きな被害が発生したが、米国政府がすぐには何もできなった原因から始まる。当時、米国政府は効率化のため、民間にできることは民間に移すというやり方をしていたのだが、ルーチンワーク化されてしまい、こうした不測の事態対応できる体制にはなっていなかったのだ。これに対して、ロケットのようにシステムが複雑で、常に多くの可能性があるような場合には、異なる分野の専門家を横断的にまとめながらも、現場に権限の委譲を行い、相互の信頼関係を確固たるものとして進める必要がある。結局、全てのことを一人では検討しきれないのだから、問題に対応するにもっともふさわしい専門家に任せて結論が出せる組織にしておくことが必要なのだ。 会社等の組織で仕事をする場合などにも参考になる本である。
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