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いまだから読みたい本 3.11後の日本
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いまだから読みたい本 3.11後の日本

坂本龍一, 編纂チーム【選】

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いまだから読みたい本 3.11後の日本

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2011/07/29
JAN 9784093881982

いまだから読みたい本 3.11後の日本

¥110

商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

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2017/04/13

2011年8月1日発行である。最も早い時期に発刊された震災関連の「真摯な」単行本かもしれない。アンソロジーだが、内容の紹介よりも【目次】を見る方が最も適切な紹介になっている気がする。 【目次】 (巻頭詩)大男のための子守唄(茨木のり子)/心に響いた言葉たち(坂本龍一)/母なる樹...

2011年8月1日発行である。最も早い時期に発刊された震災関連の「真摯な」単行本かもしれない。アンソロジーだが、内容の紹介よりも【目次】を見る方が最も適切な紹介になっている気がする。 【目次】 (巻頭詩)大男のための子守唄(茨木のり子)/心に響いた言葉たち(坂本龍一)/母なる樹(竹村真一)/リオの伝説のスピーチ(セヴァン・カリス=スズキ)/きぼう(ローレン・トンプソン)/震災後一五〇日(中井久夫)/津波と人間(寺田寅彦)/現代における人間と政治(丸山眞男)/戦争責任者の問題(伊丹万作)/「われ=われ」のデモ行進(小田実)/なぜ交換船にのったか(鶴見俊輔)/被爆地に夫を捜して(吉部園江)/チェルノブイリの祈り(スベトラーナ・アレクシエービッチ)/アトムの哀しみ(手塚治虫)/イシュマエル(ダニエル・クイン)/倚りかからず(茨木のり子)/七世紀の掟(管啓次郎)/先住民族指導者シアトルの演説 引用を始めたら、キリがなくなるのは判り切っている。それでも、いくつかを記す。 私の世代には夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもの世代には、もうそんな夢を持つこともできなくなるのではないか?あなたたちは、私ぐらいの歳のときに、そんなことを心配したことがありますか?(リオの伝説のスピーチ/セヴァン・カリス=スズキ12歳1992) 「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによってだまされ始めているのにちがいないのである。(戦争責任者の問題/伊丹万作1946) 一方、アトムの動力源は元は原子炉だったことをあげつらい、アトムを原子力推進派に分類しようという輩がおり、アニメ「アトム・ザ・ビキニング」でその議論は再燃しているのだが、私はあえて言いたい。手塚治虫は、明確に反原発の立場に立っていたと。ドラえもんを見よ。22世紀ではどら焼きなどの質量をエネルギーに変えているだけで放射能など出ない設定になっている。アトムも80年代のアニメでは核融合反応でエネルギーを引き出すように変わっている。何よりも、チェルノブイリのあとに手塚はこう述べている。 ぼくの代表作と言われる「鉄腕アトム」が、未来の世界は技術革新によって繁栄し、幸福を生むというビジョンを掲げているように思われていることです。「アトム」はそんなテーマで描いたわけではありません。自然や人間性を置き忘れて、ひたすら進歩のみをめざして突っ走る科学技術が、どんなに深い亀裂や歪みを社会にもたらし、差別を生み、人間や生命あるものを無残に傷つけていくかを描いたつもりです。(略)つまり「鉄腕アトム」で描きたかったのは、一言で言えば、科学と人間のディスコミュニケーションということです。(ガラスの地球を救え/手塚治虫1989) こういうときだからこそ、心にひびくたくさんの言葉を集めて、少しでもだれかの役に立てばと願っています。(心に響いた言葉たち/坂本龍一2011.6.25)

Posted by ブクログ

2014/04/13

だますだけでは戦争は起こらない。騙すものと騙されるものとがそろわなければ戦争は起こらない。戦争の責任もまた当然両方にある。騙された者の罪は、ただたんに騙されたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなに無造作に騙されるほど批判力を失い、思考力、信念を失う。

Posted by ブクログ

2013/09/05

いかにもオサレっぽい装丁に、あまり期待せずに最初のページを開けてみたら、茨木のり子さんの「大男のための子守唄」にいきなりノックアウトされた。 「どこかがひどく間違っている/間違っているのよ」という直感に導かれるようにして、さまざまな時代と場所から集められた文章たち。こんなに薄い本...

いかにもオサレっぽい装丁に、あまり期待せずに最初のページを開けてみたら、茨木のり子さんの「大男のための子守唄」にいきなりノックアウトされた。 「どこかがひどく間違っている/間違っているのよ」という直感に導かれるようにして、さまざまな時代と場所から集められた文章たち。こんなに薄い本なのに、密度の濃いヘヴィ級の言葉が詰まっている。 なかでも、ここで知ることができてほんとうによかったと思えたのは、伊丹万作「戦争責任者の問題」、丸山真男「現代における人間と政治」、そして「先住民指導者シアトルの演説」だ。どれも、私たちが生きている社会の恐るべき倒錯を指摘するだけではなく、そこで生きるものの個人的責任と集合的責任について語っている。国や東電や、「何も考えてないやつら」の責任ではなく、私は今何をすべきなのかと考えつづけるためのヒントが見つけられる本。図書館で借りたけど、やっぱり買いに行こう。

Posted by ブクログ

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