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日本の音 コロナ・ブックス161
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日本の音 コロナ・ブックス161

コロナ・ブックス編集部【編】

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日本の音 コロナ・ブックス161

定価 ¥1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2011/07/25
JAN 9784582634587

日本の音

¥385

商品レビュー

5

4件のお客様レビュー

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2012/06/19

著者・編者が明記されていない本は、文責の所在がはっきりしないため、どこか疑うような気持ちが出てきてしまうのですが、この本はそんなことも気にならなくなるほど、わかりやすくそして抒情豊かな内容でした。 形に残らない音をどうやって文章で表現するのだろうと思ったら、日本画に示された音を...

著者・編者が明記されていない本は、文責の所在がはっきりしないため、どこか疑うような気持ちが出てきてしまうのですが、この本はそんなことも気にならなくなるほど、わかりやすくそして抒情豊かな内容でした。 形に残らない音をどうやって文章で表現するのだろうと思ったら、日本画に示された音を紹介しています。 自然の音、鳥獣の音、歴史と生活の音、年中行事の音に章分けされ、さらに細かく音別にまとめられているため、漠然と見ていたような絵画から、確かに音が聞こえてくるような感じがしてきます。 随所に、著名な芸術家の音に関するエッセイも掲載されており、雰囲気たっぷり。 日本語は語彙が豊かで、雨にしろ風にしろ雪にしろ、さまざまな表現があります。 それをさらに絵で表現しようとする繊細さに気がつきました。 音そのものも、わかっているようで知らなかったことがいろいろありました。 「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋はかなしき」のように、鹿の遠音は哀れを誘うものとして歌の主題になっていますが、実際には他のオスを威嚇している雄鹿のうなり声なのだとか。 孔雀の鳴き声は甲高く「イヤーン、イヤーン」と聞こえて、格調高い絵の雰囲気を壊してしまうとか。 真雁の鳴き声はグヮーン、雁金はカリカリと聞こえるから雁になったのだろう、とか。 鶉のオスはグァックルルル、メスはヒヒ、など、鳥の鳴き声が詳細に記されているところに、音へのこだわりを見ました。 「砧の音」の項目があったことに驚きました。砧とは、公園の名前でしか知らず、どんなものかわかりませんでしたが、衣類用の布を打った木や石の台とのこと。 打ちつけられる布のくぐもったかすかな音を、絵に入れる画家。 その絵から音を連想しないのは、鑑賞する上でやはりなにか足りないのです。 「囁き」の項目では、上村松園の『春宵』が、上品ながらもとても艶めいていて印象的でした。 自然の大きな唸り声や爆音も紹介されていても、全編を通じて感じられるのは「耳をすませる」ことで体感できる、日本の光景の静けさ。 これは、空間や空白をよしとする、日本人独特の美的感覚に繋がるものでしょうか。 改めて、日本画の繊細さと奥行きの深さが感じられます。 一つ一つの絵にきちんと解説がついているため、広重の「白雨」も大観の「緑雨」も、どんなものか理解でき、胸のすくような観賞を楽しめました。 一冊丸ごと風流な本。 絵画を鑑賞する時には、ただ平面的な美しさや構図だけでなく、その質感から立ち上ってくるように連想される音や温度までも、五感をフルに活動させるべきだと気付かせられます。 広重は「風景の抒情詩人」と言われるとのこと。 これまで眺めるだけだった東海道五十三次の宿場を、今度は音を感じて楽しんでみたいと思いました。

Posted by ブクログ

2012/02/14

自然の音 鳥獣の音 歴史と生活の音など 特に 水や風の音、木々の葉音 鳥の気配や人のささやき そんな静寂の中での音を感じさせる 日本画、着物の柄の数々 音の本なのだけれど 静けさが際立つ それが 日本の感性なのだろう しみじみと味わいたい

Posted by ブクログ

2011/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自然の音から日常生活の音、年中行事まで、あらゆる『日本の音』を日本画や浮世絵、陶磁器などと共に紹介するムック。 四季の移り変わりや、生き物や自然から生まれる音の表現は数えきれない程たくさんあるのだなと改めて思った。 日本人の繊細な感性が多様な音の表現を生み出したと思う。 現代社会の中では忘れがちな感性ではるけど、いつまでも大事にしていきたいものだ。

Posted by ブクログ

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