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R.A.フィッシャーの統計理論 推測統計学の形成とその社会的
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 九州大学出版会 |
発売年月日 | 2004/03/12 |
JAN | 9784873788166 |
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R.A.フィッシャーの統計理論 推測統計学の形成とその社会的
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数理統計学を切り開いた祖と言えば、ピアソン親子やW. ゴセット、ネイマンなどがいる。その中で誰よりも忘れてはならないのが、統計学の大家であるだけでなく、生物学、遺伝学でも大家であった、R. A. フィッシャーであろう。 推定統計学を作り上げた彼の業績は、あまりにも膨大である。また純粋に数理統計学を研究していたわけではない。もちろん、当時の研究者はほとんどそうではあるが。彼の場合、農学や遺伝学、優生学からの要請、それらへの実践を通じて、自身の数理統計学上の業績を上げた。また、彼とK. ピアソンとの論争、彼とE. ピアソン・J. ネイマンとの論争の影響から、彼らそれぞれの研究を、統計学の1つの発展史として記述するのは難しかった。したがって、彼の業績は、簡単に評価する事はできない。 この本は、そんなフィッシャーの業績をどのように評価すべきか、を社会と統計学との関連の観点から記した本である。 フィッシャーの大学直後のキャリアは、主に農場での研究が主になる。そこでは、1年に多くても数度しか結果を得られない。そのため彼の研究は、少数のデータから、いかに正確な推測を出すか、が重要となる。彼は、したがって、誤差自体を減らすのではなく、その値を正確に得たいと考えていた。 一方で、例えば、ピアソンは、彼が統計学の目的は「データの縮約」にあると述べるように、大量のデータをどのように要約すべきか、を主として研究を行ってきた。したがって、誤差は減らせるだけ減らす事が重要だ、と彼は考えていた。こんなところからも、彼らには差があった。 また、彼の研究は、農業を営む人間とのコミュニケーションの機能の役割を合わせもっていた。当時、化学肥料の導入が始まった英国において、その化学肥料がどれだけの影響を持っているのかを説明するのは、企業や政府にとって、非常に重要な課題であった。購入する農民側にとってもそれは同様であった。そんな中、フィッシャーの研究は、その説明を可能にした。 第2次世界大戦中のアメリカでも同様のケースがあった。政府、軍需産業の要請で、なるべく客観的、科学的な検品が必要となった。そこで、統計学が応用されたのだった。 フィッシャーの有意性検定論とK. ピアソンのΧ二乗適合度検定論との比較など、この本は初期数理統計学の中で、フィッシャーがどのような位置付けにあるのかを知るのに最適である。
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