犯罪者プロファイリングは犯人をどう追いつめるか KAWADE夢新書

桐生正幸【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2011/07/25
• JAN: 9784309503820

商品レビュー

2021/07/13

科学捜査研究所でプロファイリングに携わった後、博士を取得。現在は大学教授。「LADY-最後のプロファイル」を監修した方。

架空の警察署と人物が登場し、架空のバラバラ事件を通し、犯罪とプロファイリングについて読み進められる。実際の事件やプロファイリングの歴史についても、本文中やコラムで学べる。ただ歴史やデータが並んでいるよりかなり読みやすい。

プロローグ　犯罪者プロファイリングの役どころとは
第一章　人はなぜ罪を犯すのか、犯罪者の共通点とは
第二章　今も昔も、人の行動から犯罪を見抜く
第三章　犯罪現場は、犯人の人格を反映している
第四章　バラバラ殺人をプロファイリングする
第五章　きっかけは「宮崎事件」だった
第六章　多様な犯罪をプロファイリングする
第七章　若者たちの心の異音を聴く
第八章　犯人しか知らない記憶に斬り込め
第九章　大切な人に迫る犯罪を未然に防げ
第十章　平均的な犯人像とは正反対の人物を追え
エピローグ　バラバラ殺人事件の意外な顛末

2013/05/22

ストーリー仕立なのは読みやすいが、もう少し具体的な手法や論理の説明がほしかった。

推理の読み物としては、ストーリー展開が荒すぎるし、入門書としては内容が薄すぎる感じがした。

2011/10/26

　架空の殺人事件を題材に，犯罪者プロファイリングの実際について解説。登場するプロファイラーの苗字が自分と同じで微妙に親近感。
だがしかし，プロファイリングって，あまり洗練された理論立ったものではない様子。犯罪学をもとに発達してきた手法で，ＦＢＩなんかで成功してきたらしいが。昔マガジン読んでた頃に，「サイコメトラーEiji」とか言う漫画でプロファイリングやってたっけかな？
　最近の映画やドラマなんかでも，プロファイラーが犯罪捜査に活躍しているらしい。へえ。あんま見ないけどね。「犯罪現場は，犯人の人格を反映している」んだって。本書の題材事例は，現代の凶悪犯罪の特徴をいろいろ取り込んで，作り上げた自信作らしい。
　それほど良く考えられた題材のわりに，プロファイリングの有効性があまり説得力をもって伝わってこなかったのは残念。実際の殺人事件などでは，きっかけや動機はわりと単純で，理解しやすいらしい。事件を取り巻く社会事象や，絡み合う個人の背景をひも解くのが難しいんだって。