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隠れていた宇宙(下)
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隠れていた宇宙(下)

ブライアングリーン【著】, 竹内薫【監修】, 大田直子【訳】

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隠れていた宇宙(下)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2011/07/23
JAN 9784152092267

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商品レビュー

3.6

9件のお客様レビュー

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2013/12/30

上下巻の下巻。後半に向けて著者の主張が熱くなってくる。 「提案される主要な物理法則の基礎になる数学にハンドルを握らせると、再三再四、何らかのバージョンの並行宇宙に連れて行かれる」というように、最終的には、パッチワークキルト多宇宙、インフレーション多宇宙、ブレーン多宇宙、サイクリ...

上下巻の下巻。後半に向けて著者の主張が熱くなってくる。 「提案される主要な物理法則の基礎になる数学にハンドルを握らせると、再三再四、何らかのバージョンの並行宇宙に連れて行かれる」というように、最終的には、パッチワークキルト多宇宙、インフレーション多宇宙、ブレーン多宇宙、サイクリック多宇宙、ランドスケープ多宇宙、量子多宇宙、ホログラフィック多宇宙、シミュレーション多宇宙、といった多宇宙論がある。著者が述べるように、宇宙論を突き詰めて考えると、どうしても多宇宙を含むものになっていく、というのだ。 例えば、量子多宇宙では、量子論の基礎であるシュレディンガー方程式のコペンハーゲン解釈を観測によって確率密度関数が収束しているのではなく、可能性のある事象は観測者も含めて全て「実現」している平行世界が現実で自然な解釈だという。死んでしまったシュレディンガーの猫はどこかで生きているのだ。ブレーン宇宙は最新の宇宙理論のようだが、この世界は11次元であるとなるとなぜそんなに次元があるのか不思議だ。ホログラフィック宇宙では別に真なる実体があって現世はそのホログラフィのようなものだという(かなり真剣で「二一世紀半ば近くにはホログラフィック原理が物理学者にとっての灯台になると、私は考えている」とまで言う)。シミュレーション宇宙まで行ってしまうと、鈴木光司の『ループ』と同じでぶっとんでいる。ただ、これらの多数の多宇宙理論を同じ理論で説明する根底の理論があるのではないかというのが理論物理学者としての期待だ。 そして、多宇宙を論じる理論物理学者の著者として、当然ながら次のような疑問を表明する。 ―観測不能な宇宙をもち出すことは、科学として正当と認められるのか? ―私たちは多宇宙から、ほかでは得られない説明能力を与えられるのか? 原題は"The Hidden Reality"。The Hidden Universe、ではない。つまりは、多宇宙も含めてひとつの"Reality"=「宇宙の実像」があり、それを追究するのが人類の中の理論物理学者の役目と任じているようだ。最後は先の二つの疑問について自ら答えるように次のような文章で締めくくられる。 「 これが最終的な結果かどうか、私にはわからない。誰にもわからない。しかし果敢に関与することによってしか、自分の限界を知ることはできない。私たちをなじみのない妙な領域へと連れ去る理論であっても、とにかく論理的にそれを追究してはじめて、広大な宇宙の実像を明らかにする可能性が生まれるのだ」 それにしても、次の言葉の方がより深い。 「 しかし無のほうが何かがあるよりも、はるかに単純にも思える――作用する法則もなく、登場する物質もなく、住む空間もなく、展開する時間もない――ので、ライプニッツの疑問は多くの人々の心をまともに打った。なぜ無がないのか? もしあれば、無は決定的にエレガントだったことだろう」 存在すること自体が最大の謎なのだ。

Posted by ブクログ

2013/06/11

科学方法論、解釈問題、エントロピーと情報など。 ブラックホールの蒸発がどのように起こるのか? 量子論の不確実性は、主観的には確率論的だが客観的には決定論的であるという考えは面白いですね。 それは視点の違いに過ぎないと。 あらゆる形のあらゆる物体に蓄積されていて、ある空間領域内...

科学方法論、解釈問題、エントロピーと情報など。 ブラックホールの蒸発がどのように起こるのか? 量子論の不確実性は、主観的には確率論的だが客観的には決定論的であるという考えは面白いですね。 それは視点の違いに過ぎないと。 あらゆる形のあらゆる物体に蓄積されていて、ある空間領域内に含まれる情報の両は、つねに、その領域を囲む表面の面積(平方プランク単位で測定された)より少ない。なかなか面白い話ですね。 ちなみに半径50cmの球の表面に収まる情報は10億×1兆×1兆×1兆ヨタバイトらしい(ヨタバイト=1兆テラバイト)。それが物理的な記憶容量の限界らしい。まぁ当分困らないねw 多宇宙の話がメインだけど風呂敷を盛大に広げてありとあらゆる最先端の現代物理学を紹介したような本ですね。 所々難しくてわかったようなわからないような気がするけど・・・

Posted by ブクログ

2013/05/25

上はしっかり読めたけど、図書館で借りた下はあまり時間がなくてななめ読み。もう少し、万人向けにかみくだいて説明されたものを読んだ方がいいかも。

Posted by ブクログ

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