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コンニャク屋漂流記
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2011/07/21 |
JAN | 9784163742601 |
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コンニャク屋漂流記
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商品レビュー
3.9
38件のお客様レビュー
自分のルーツを巡る旅。伝承と資料を結びつける面白さ。星野さんの文章は本当に魅力に溢れていて今作も面白かった。ここからゲンロンβへの連載へと繫がっている。
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「コンニャク屋漂流記」星野博美著、文芸春秋、2011.07.20 398p ¥2,100 C0095 (2019.05.06読了)(2019.04.25借入) 読売新聞の「平成時代名著50」に選ばれていたので、興味をもち、図書館で借りてきました。題名からするとコンニャク屋が船に乗...
「コンニャク屋漂流記」星野博美著、文芸春秋、2011.07.20 398p ¥2,100 C0095 (2019.05.06読了)(2019.04.25借入) 読売新聞の「平成時代名著50」に選ばれていたので、興味をもち、図書館で借りてきました。題名からするとコンニャク屋が船に乗り遭難し漂流してどこかに流れ着いたと話かと思ったのですが、著者の話があちらこちらと定まらず漂流しているようだということのようです。 著者の両親や自分の住んでいる界隈は、五反田、大崎、戸越銀座といったあたりです。著者の祖父が、千葉県外房の岩和田から五反田に移り住んで町工場を経営し、岩和田近郊から多くの人達を呼び寄せ、働いてもらい、修業ののち独立していった人たちも多くいたようです。とりあえず、五反田近郊がどのような街で、どのように変わってきたのかだ述べられています。工場地帯だった時代があったんですね。町工場なども多いとは知りませんでした。 その後、祖父のふるさと岩和田辺りがどのようなところか、親類縁者の人たちの様子とどのような歴史的事件があったのかが紹介されています。 1703年11月22日、房州沖を震源とする地震があり、4~8メートルの津波に襲われ、九十九里浜を中心に4~5千人の死者を出している。「元禄の大津波」です。(176頁) 1609年9月5日、フィリピンからメキシコに向かうドン・ロドリゴの乗る南蛮船が岩和田の田尻が浜で難破した。岩和田の人たちは救助にあたった。(42頁) 2009年6月に、ドン・ロドリゴの船が漂着して400年を記念してメキシコから帆船がやってきた。船の名前はクアウテモック号。(189頁) 著者の先祖は、400年前に紀州からやってきたという言い伝えがあります。墓地にはいくつか墓石があり、その中に施主北川五良右衛門、紀刕加田俗名長三良と読める文字が刻んであるのがありました。紀刕は、紀州でした。北川五良右衛門は、北川五郎右衛門でした。加田は、加太でした。 『御宿町史』には、 「房総の漁業は、近世初頭における漁民の進出によって、発達してきたと言われている。とくに漁業先進地帯である紀伊地方からの漁民の渡来であった」(248頁) ということで、和歌山県に行って、先祖を探して歩いています。 歴史資料に名前が残っている人たちと同じ苗字の人たちがたくさん残っていました。著者と同じ星野さんは、…。和歌山に戻った人たちと千葉に移住してしまった人たちがいたようです。 「漁業先進地域である関西、とくに紀州から房総半島へ漁民が渡来し始めたのは、17世紀初頭だったことがわかってきた。その後、多少の盛衰はあったものの、18世紀中頃まで関東出漁は続いたという。」(253頁) 北川五郎右衛門の名前が史料に登場するのは、1733年4月です。(279頁) 関西から来た漁民たちが獲った魚は、鰯でした。 コンニャク屋という屋号の謂われは、よくわかりませんでしたが、外房の人たちの生活や和歌山と千葉のつながりは興味深く読めました。 【目次】 はじめに―漁師宣言 第一章 コンニャク屋の人々 (魚六郎/かんちゃん/ドン・ロドリゴ/量治/飛んでも鯛/入れ墨の謎/博打は美しい) 第二章 五反田 (五反田に吹く風/ネジキリ/多喜二と量太郎/下大崎/五反田の赤い星/博物館の門番) 第三章 御宿・岩和田 (元禄の大津波/海が運ぶ風/メキシコから船が来た!/田中丸と清徳丸/かん、かん、かん/勘助ときく/墓場の話) 第四章 東へ (紀州について/魚の王者/熱病/加田/御用金) 第五章 紀州 (不思議の国/加太にて/二つの舟/湯浅/広川/二つの星野) 第六章 末裔たち (田中丸座礁/祭囃子/五郎右衛門のその後/船乗り/コロナとヴィッツ) おわりに―2011年3月11日 (2019年5月9日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 先祖は江戸時代、紀州から房総半島へ渡った漁師、屋号はなぜか「コンニャク屋」。東京・五反田から房総半島、そして和歌山へ―ルーツを探して右往左往、時空を超える珍道中。
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