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いのちのうた ハルキ文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川春樹事務所 |
発売年月日 | 2011/07/15 |
JAN | 9784758435796 |
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いのちのうた
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ありとあらゆるものたちへの、愛おしみの感情、が、読んでいる内に、胸いっぱいに、広がってくる。……ただの石ころや、消しゴムや、もやしや、ありんこ、カ、などにさえ、深く感動してしまう、瑞々しい感性。まど・みちおさんは、芯から詩人、本物の詩人なのだと思う。 、、、たくさんの好きな詩...
ありとあらゆるものたちへの、愛おしみの感情、が、読んでいる内に、胸いっぱいに、広がってくる。……ただの石ころや、消しゴムや、もやしや、ありんこ、カ、などにさえ、深く感動してしまう、瑞々しい感性。まど・みちおさんは、芯から詩人、本物の詩人なのだと思う。 、、、たくさんの好きな詩がありますが、中でも心惹かれた詩を、いくつか上げます。 石ころ 石ころ けったら ころころ ころげて ちょこんと とまって ぼくを 見た ーーもっと けってと いうように もいちど けったら ころころ ころげて それから ぽかんと 空を 見た ーー雲が 行くよと いうように そうかい 石ころ きみも むかしは 天まで とどいた 岩山だったか ーー雲を ぼうしに かぶってね 石ころ だまって やっぱり ぽかんと あかるい あかるい 空を 見てる ーー星が 見えると いうように 虹 ほんとうは こんな 汚れた空に 出て下さるはずなど ないのだった もしも ここに 汚した ちょうほんにんの 人間だけしか住んでいないのだったら でも ここには 何も知らない ほかの生き物たちが なんちょう なんおく 暮している どうして こんなに汚れたのだろうと いぶかしげに 自分たちの空を 見あげながら その あどけない目を ほんの少しでも くもらせたくないために ただ それだけのために 虹は 出て下さっているのだ あんなにひっそりと きょうも 生まれて来た時 あるいてもあるいても日向だったの。 海鳴がしているようだったの。 道の両側から、 山のてっぺんから、 日の丸が見送っていたの。 お船が待ってるような気がして、 足がひとりで急いじゃったの。 ホホケタンポポは指の先から、 フルン フルン 飛んでってしまうんでしょう、 もうお母さまには茎だけしかあげられないと思ったの。 いそいでもいそいでも日向だったの。 (ね、お母さま。 僕、あん時生まれて来たんだろうと思うんです。) あさつゆ みんな まだ ふかい ねむりの なかですが あさが しーんと てを あわせています ようやっと いま おでましの おひさまへ… ああ ての じゅずの ひかり! 臨終 神さま 私という耳かきに 海を 一どだけ掬わせてくださいまして ありがとうございました 海 きれいでした この一滴の 夕焼を だいじにだいじに お届けにまいります セミ 土の中から けさ でてきて もう セミが うたえている ならったことも ない きいたことも ない とおい そせんの日の うたを とおい そせんの日の ふしで たいよう ばんざい ざいざいざい たいよう ばんざい ざいざいざい うたは もえて もえて こずえへのぼり くもへのぼり くも つきぬけて そらへと のぼり たいようの てに すくわれて そのゆびに あそんで ちりこぼれ きらめきながら ゆらめきながら またふるさとの うみやまかわへと しんしん しんしん まいおりてきて 土の中へと しみとおっていく とおい しそんの日の なつにも とおい しそんの日の そらへと また もえのぼって いきたくて たいよう ばんざい ざいざいざい たいよう ばんざい ざいざいざい
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自然界のいのちが生き生きとしている詩を多く残されているまど・みちおさん。 耳懐かしい童謡の詞も実はまどさんが書いたものだったようだ。 白ヤギさんからお手紙ついた
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やぎさんゆうびん、一ねんせいになったら、ぞうさん etc... たくさんの童謡を残してきた まど•みちおさんの詩集。 イノセントな視点にこころ洗われます‥! すきなの何点もあるけど、 いっこだけ抜粋。 もう すんだとすれば もうすんだとすれば これからなのだ あんらくなこ...
やぎさんゆうびん、一ねんせいになったら、ぞうさん etc... たくさんの童謡を残してきた まど•みちおさんの詩集。 イノセントな視点にこころ洗われます‥! すきなの何点もあるけど、 いっこだけ抜粋。 もう すんだとすれば もうすんだとすれば これからなのだ あんらくなことが くるしいのだ 暗いからこそ 明るいのだ なんにも無いから すべてが有るのだ 見ているのは 見ていないのだ 分っているのは 分っていないのだ 押されているので 押しているのだ 落ちていきながら 昇っていくのだ 遅れすぎて 進んでいるのだ 一緒にいるときは ひとりぼっちなのだ やかましいから 静かなのだ 黙っておる方が しゃべっているのだ 笑っているだけ 泣いているのだ ほめていたら けなしているのだ うそつきは まあ正直ものだ おくびょう者ほど 勇ましいのだ 利口にかぎって バカなのだ 生まれてくることは 死んでいくことだ なんでもないことが 大変なことなのだ
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