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アリステア・マクリーン(著者), 沢川進(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 1985/08/01
JAN 9784152076236

防潮門

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2010/08/28

 マクリーンの後期の作品は、次第にレベルが低くなっているというイメージがあって、実際「魔女の海域」以降は読むたびに失望していたものである。が、これはおもしろかった。  オランダの堤防を「人質」にとるというのは、たとえば「金門橋」と同じような趣向なのだけど、ヒーローが敵の犯罪組織の...

 マクリーンの後期の作品は、次第にレベルが低くなっているというイメージがあって、実際「魔女の海域」以降は読むたびに失望していたものである。が、これはおもしろかった。  オランダの堤防を「人質」にとるというのは、たとえば「金門橋」と同じような趣向なのだけど、ヒーローが敵の犯罪組織の中に潜り込んでいくという所に新しさがある。特殊技術がチームそれぞれにあるという設定は、遠くは「ナヴァロンの要塞」、近い所では「地獄の綱渡り」を思わせて微笑ましい。  一見スケールが大きいプロットだけど、するするとホームドラマのようになっていってしまうのが物足りない。妙にみんなヒューマニズムを信仰しているようだし。またこれは後期の彼の作品全体に感じることだけど、味方が圧倒的に「強く」で、全部読まれている敵がかわいそうになったりする。  欠点はあるし物足りない気持ちはあるが、久しぶりのマクリーンを読んだなって気持ちになった。 2006/1/21

Posted by ブクログ

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